不可殺-永遠を生きる者-불가살 Bulgasal: Immortal Souls プルガサリ 2021年放送 tvN土日 全16話
第13話視聴率3.593%
さらんさん |
第13話あらすじ
サンウンは見た。過去、ファルが多くの人々を殺すさまを。そして、自分に向かってほほ笑むさまを。そして、サンウンが振りかざしたナイフはファルの右手を貫く。一方、ファルが幼い頃に見た夢ではサンウンは死体のそばで立ち尽くしていたと。2人の記憶の違いはいったい何なのか。何が本当なのか。その時、外から車の音が。
家人たちがいきなり帰って来て、状況が飲み込めない2人。ファルはウルテが家人たちを皆殺しにするという言葉が頭をよぎり、言い出しっぺのヘソクにきつく当たる。自分が家族扱いされていないと受け取ったヘソクは拗ねてしまい、家を出ると大騒ぎ。ファルは家人たちを守るために家を出られない代わり、事情を聞いたホヨルがウルテの行方を探る。
ウルテは郊外の農園にやって来て、いたく傷心した心中をさらす。今、人間たちを見たら皆殺ししてしまいそうだとその目を涙でうるませる。話を聞いているのは農園を担当者であり、もちろん鬼物の生まれ変わりの大男。ウルテは全てを台無しにしたファルに復讐を誓い、そのために男にサンウンという餌を与えることに。
もうウルテと共倒れしか道がないと思うファルに歯止めをかけるサンウン。思わずファルを刺してしまったことを謝り、改めて記憶のすれ違いについて話し合う。自身の記憶を疑うサンウンに、ファルは間違いなく過去の記憶だと断言。なぜなら、サンウンから防いだという右手の甲には生まれながらに傷があり、それがプルガサルの呪いの証拠であると。そして、ファヨンやサンヨンらの過去の生まれ変わった者たちには、みな肩に傷を持ち記憶も持っていた。サンウンが受けた傷は偶然ではなく、記憶が戻る兆しだろうと。
シホはサンウンの傷の心配をしながらも、今やファルだけが頼りであることを否めない。しかし、サンウンが記憶を蘇らせ始めたと聞くと心配をあらわにする。ヘソクが予言したようにサンウンの過去の記憶は思い出さない方がいいと思える。たとえ、何かを思い出してもむやみに口に出さないようにと念を押す。
ファルが消毒する途中で傷に手が触れ、再び記憶を蘇らせるサンウン。ファルはサンウンを胸に抱いて愛おしいそうに髪を撫でる。洞窟の中で暮らしていたある日、赤子を抱いた女の子が現れる。女の子は唸り声を上げるファルを恐ろし気に見上げる。そして、サンウンは子供たちが愛しくなり、ファルはそんなサンウンが自分から離れて行くのではと心配を見せ始め…。
ショックによろけるサンウンを抱き止めるファル。すると、またもや記憶の断片が浮かぶ。人々を惨殺した後、なぜか何本もの刀をその身に受けて動けなくなったファルを抱えるように連れて行ったのはウルテだ。サンウンは記憶の詳細を語ろうとせずに、ファルがウルテから言われた言葉を知りたがる。そして、近寄ろうとするファルから後ずさる。
ホヨルはウルテの不動産を訪ね歩くが、立ち寄った痕跡は全くない。最後に辿り着いたトンブ山の農園。突然ホヨルをけん制した大男に見覚えかつ怪しさを覚え、ハム刑事に照会を頼むが断られる。一方、そのハム刑事は先輩刑事に呼び出され、なにも告げられぬまま後をついて行く。途中、署の前で市長が帰るところを見かける。
サンウンは記憶のせいで不安が抜けず、ファルに再び自分と入れ替わろうと提案する。ファルはサンウンの不安を察して、いずれウルテと共に消えるまで我慢しろと話す。ただ、自分はプルガサルになってからずっと理由もなく人を殺したことはない。人であることを保つ努力をしてきたのだから。
ドユンはなかなか機嫌が治らないヘソクに謝ってくれとファルに頼む。が、いつものことと気にしないファルにいらつくヘソク。その時、家に近づいてくるパトカー。すぐさまヘソクはファルを2階に避難させ応対するが、警察は令状を示して家の中に立ち入ってくる。避難したファルとサンウンの代わりにシホとドユンを無理やり連行しようとする警察。ヘソクはこれに抵抗してもみ合いに。同行したハム刑事は事態の異常さに気付くが、先輩はただ従えと言う。
パトカーに乗せられたドユンとシホ、そして無理やりついて行ったヘソク。3人を乗せた車はなぜか閑散とした地域に向かい、ドユンは不安に包まれる。ヘソクはその手をギュッと握って安心させる。到着した先はトンブ山の農園。一方、家に戻ったファルとサンウンは3人が連れ去られたことに気づいて、ホヨルに連絡する。
ホヨルはハム刑事に連絡して居場所を訊ねるが、はっきりしないまま電話を切られる。が、電話の途中あの大男の声がしたのに気づく。倉庫に連れ込まれた3人の前に現れたウルテは胸の黒い穴を隠そうともせず、3人を始末しろと大男に命令する。ヘソクは体を張ってシホたちを守ろうとするが、大男に簡単に投げ飛ばされ意識朦朧。ウルテはドユンにすがられ心が揺らぐ。突然ヘソクは「黒い穴から悪鬼が来て、それを閉じに来る。魂は必ず持ち主に戻る。」と予言して、ウルテに喉を噛み切られる。
ドユンとシホに看取られて命の幕を下ろしたヘソク。一足遅く農園に到着したホヨルはガクリと膝を落とし、うなだれる2人を優しく抱きかかえる。と、背後に異形の気配が。一方、農園へと急行するサンウンの携帯電話にかけてきたウルテはファルの本性を見せてやると言って電話を切り、ファルは車をさらに加速させる。
ファルとサンウンが来た時にはシホとドユンの姿はすでになく、ホヨルはなんとか息はある状態。サンウンはヘソクのそばでむせび泣き、ファルは立ち尽くす。ファルとサンウンが飛び込んできたのを見た刑事たちは取り押さえようとするが、我を失ったファルの怒気に触れる。プルガサルの本能をあらわにしたファルにサンウンは…。
第13話感想
見るたびに新事実が現れて、展開がどんどん変わっていく。今や、真相がどこにあるのかさえも分かりません。ファルが600年前にプルガサルになった原因は1000年前に遡ることがわかって、サンウンの肩に傷が生じたことが偶然ではないこともわかりました。
ヘソクの予言「黒い穴から悪鬼が出てくる。父の血を吸って育った悪鬼が黒い穴から出てくる。悪鬼が黒い穴を開き、今度はその穴を閉じに来る。魂は必ず持ち主の元に戻る。」この言葉に顔色を変えたウルテに首を噛み切られたのです。ショックでしたね(p_-)。。。
なんといってもヘソクを傷つけたまま逝かせてしまったファル。豹変して本当になんでもない普通の人を殺してしまう勢いで、なんとかサンウンとホヨルに止められました。これがウルテの言っていたファルの本性なのでしょうか。
第14話視聴率3.664%
hg@さらんさん |
第14話あらすじ
ファルは今まさに目の色を変え、鋭く尖った木片をハム刑事に振りかざす。必死で止めるサンウンはその切っ先を握り締める。サンウンの顔とその手から流れる血を見て落ち着きを取り戻し、ハム刑事をやっと放す。一方、シホとドユンは大男の車で連れ去られるが、2人は最後まで諦めまいと目と目で確かめ合う。
ファルは倉庫を家探ししても何の手がかりもみつからず、再びハム刑事に八つ当たりする。と、ホヨルが犯人の心当たりを思い出す。「チョンソル山失踪事件」容疑者コン・ミンスが行方知れずになったまま、お蔵入りした事件。ホヨルは写真を見て間違いないと断言し、ファルとサンウンは男の生家に向かうことに。
ドユンは怪我した場所をミンスに殴られて痛みがだんだん増していく。シホはドユンを心配して男に車を止めてくれと頼むが、ミンスは顔色一つ変えずに「もうすぐ終わる」と一言。その言葉に恐れおののく2人。ところが、農道を行くミンスの行く手を阻む出来事が起きる。
農道に止められたトラクター。乗り手の老人はエンストしたトラクターに手こずり、回り道をするように勧めるが、ミンスはトラクターを押してどかそうとするが、びくともしない。そうするうちに老人はミンスと過去の事件を思い出す。老人の言葉が癇に障ったミンスは車に戻ろうとした足を止める。
シホはミンスが車を降りた機会をとらえて、ガラス瓶の破片で手の拘束を解く。戻りかけたミンスが再び老人の向かっていくと車を飛び出し、背の丈ほどの植物が立ち並ぶ畑の中を必死に走る。が、ドユンは腹が痛くて走ることができない。シホはドユンを励ましながら走り、ビニールハウスの中に隠れる。
ミンスは2人を追ってビニールハウスの前までやって来る。ビニールハウスから二手に分かれて逃げようとする2人。しかし、シホがその場から離れるとドユンは大きな声で叫んで、ミンスの注意を自分に向ける。もう走れない自分をおとりにしてシホを助けるために。
逆にシホはドユンを守ろうとミンスに呼びかける。シホはわかったのだ。さっきドユンの手を握った時、前世の自分たちが親子関係だったことを。600年前に守り切れなかった息子アチャンを守るため、そしてドユンを守るために自らミンスの手に落ちる。
一方、ミンスを追って急行するファルとサンウン。道を塞いでいる車に行きついて、中を覗き込むも誰もいない。と、シホの叫び声!2人はとっさに声に向かって走り出す。サンウンは途中で震える自分の手で鬼物の存在に気づき、ファルと違う方向に走り出す。ファルは倒れたドユンを発見、ドユンに伸ばす手が震える。と、ドユンが身を捩ったのを抱きかかえる。
サンウンはシホを担いで行くミンスの前に立ちはだかると、ミンスはシホを放り出して近寄ってくる。それはそれは嬉しそうに。サンウンに手をかけようとしたその時、ファルが駆けつける。2人は激しく戦い、ファルは目に負傷しながらもミンスの息の根を止める。「ウルテと同じだ」ミンスの発した言葉のせいか、ヘソクの死に面したせいか、すでに死んだミンスに狂ったように攻撃し続ける。
シホは息を吹き返し、ドユンの無事を喜ぶとともにヘソクの死に涙する。2人を救出したと連絡を受けたホヨルは事件の後始末を買って出る。ファルはヘソクのことに関して全く無感情な態度を見せる。ファルはハム刑事にウルテと再び会えば連絡を寄こすように言う。ハム刑事は過去のグクの死の原因を作った人物。過去の因縁は繰り返すことは明らかだが、そうはさせるものか。
目を怪我したファルの代わりにサンウンの運転でシホたちと家に戻ってくる。朝は普通通りに過ごしていたのに、こんなことになるなんて…。3人はこの状況が信じられない。ファルは人間性とかけ離れ、どんどん冷徹になっていく。初めはヘソクを失ったせいだと思おうとしたサンウンだが、ファルはまるで人が変わったように異常に冷たい。
ーーーウルテが言ったことを教えてやろう。1000年前にファル自身がウルテにプルガサルにしてくれと頼んだ。サンウンに魂を奪われたのも偶然ではないだろう。自身の家族が殺されたのも自分が自らが招いたこと。目を負傷している今、自分のことで精一杯だ。お前たちを守ることにも飽き飽きした。ウルテを殺すためにはもうみんな邪魔でしかない。ーーーそして、サンウンはシホとドユンを連れて出ていく。
ホヨルはヘソクについて嘘の供述を終え、ファルに連絡を取る。サンウンたちは出て行き、一人残ったファルはホヨルにももうここには近づかないようにと言うなり電話を切る。ファルの元に向かおうとしたホヨルはハム刑事の急な呼び出しに応じる。しかし、現れたのはウルテだった。ウルテはファルがホヨルの父を殺したプルガサルだと告げる。ウルテの狙いはただ一つ、ファルを孤独なプルガサルに戻すこと。
ファルは家の冷蔵庫を掃除しているヘソクの姿にわが目を失う。あの世に行けずに迷ったのか。それともこれは自分の記憶なのか。次々浮かんでは消える様々な年代のヘソク。600年前の恨みに囚われて、易しい言葉一つ欠けてやらないまま、本当は娘のように思っていたヘソクを死なせてしまった悲しみで息もできない。思わずわが胸をナイフで突いてしまおうとするファルを止めたのは、やはりサンウンだった…。
第14話感想
ヘソクを失った悲しみは想像以上に深かったのでしょう。600年という長い長い期間、死にたくても死ねず、たとえ人と知り合ってもその人は先に死んでいく。人と触れ合えば、その時は癒されても再び取り残されて、また一人の寂しさに耐えなくてはならないということを思い知らされたのですね。
ヘソクの過去を知っているから、現世でも裏切らないかと監視していただけ。死んでしまえば、ただの骸(むくろ)だと言い放って、自分の気持ちを否定し続けないといられなかったのでしょう。ウルテはファルが感情が爆発して残酷なプルガサルになるさまを家人たちに見せつけようとしたんですね。
連続毒殺犯だったホヨルの父を殺したのはファルでした。サンウンの生まれ変わりを殺していないか確かめ、また人に害を及ぼす鬼物を退治するのが目的でもあったのですが、ホヨルの妹に関心を全く抱かなかったような言い方をして、ホヨルまでもファルから引き離そうと仕掛けているのです。
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