怪異 1話・2話 あらすじと感想

怪異


怪異 괴이 (かいい) 2020年放送 全6話 TVING

neroさん

第1話あらすじ

チニャン郡の山中から見つかった、仏像の頭部。発掘された仏像の目には、大きな横断幕のような布がかけられていました。その大きさに思わず感嘆するチニャン郡守のクォン・ジョンス(パク・ホサン)。実はこの仏像の発掘には、地元の僧侶たちの強い反対がありましたが、これほどまでに立派な仏像をただ放っておくわけにはいかないと息巻くジョンス。ジョンスはこの仏像を郡の名物とし、観光客を集めようと考えていたのです。

知り合いのミン教授(キム・ヨンピル)に呼び出されたチョン・ギフン(ク・ギョファン)は、教授が働く大学へ。かつては優秀な考古学者として名を馳せていたギフン。現在はオカルトYouTubeチャンネル「月刊怪談」を運営。ミン教授にうながされて部屋に入ったギフンを待っていたのは、チニャン郡の仏像発掘に最後まで反対していた僧侶たちでした。

以前ギフンが雑誌で取り上げた鬼仏(悪鬼が宿った仏像のこと)に関する記事を見て、今回チニャン郡の山中で発掘された仏像について調査を依頼する僧侶たち。ひとまず僧侶の名刺を受け取ったギフンは、大学を後にします。

僧侶らの心配をよそに、発掘された仏像は目隠しを外した状態でキレイに洗浄され、トラックで郡庁へ運ばれて行きます。移送途中の仏像を目にしたタクシー運転手は、何かに魅了されたかのようにその両目をじっと見つめ…。

その日、チニャン郡にはこれから起こる不吉な出来事を予想させるかのように、真っ黒な雨が降り注ぎます。文具店を後にし、タクシーで自宅へ向かったイ・スジン(シン・ヒョンビン)。壁には、かつて夫だったギフンと一緒に写る家族写真が。ギフンとスジンの間には、ハヨンという娘がいました。しかし、不慮の事故で幼くしてこの世を去ってしまったハヨン。ハヨンの死後、スジンは逃げるように人里を離れ、チニャン郡の外れにある一軒家へ引っ越しました。そんなスジンのもとへ、ギフンからメールが。

送られてきたメールを開いたスジンは、添付された仏像の写真を確認。そこには、象形文字のような文字が並んでいました。食い入るように写真を覗き込んだスジンは、おもむろにノートにそれを書き写します。そして、書き写した文字を見つめ、「心…?」とつぶやくスジン。

その頃、チニャン郡では、次々と奇妙な出来事が発生していました。仏像を移送したトラックの運転手ウォンソク(キム・ドンヨン)は、仕事終わりに行きつけの食堂へ。しかし、突如目がかすむような感覚を覚えたウォンソク。心配する店主をよそに、ウォンソクはトイレに駆け込みます。次の瞬間、ウォンソクの目の前に現れたのは、死んだはずの父親…。恐怖に怯えたウォンソクは、わけもわからず父親に向かって殴り掛かります。

ウォンソクが父親だと思って殴ったのは、食堂の店主でした。その後、近くにいた客に取り押さえられて警察に連れて行かれたウォンソク。ウォンソクをよく知る所長のハン・ソクヒ(キム・ジヨン)は、信じられないと首を傾げますが、ふたたび派出所内で暴れ出したウォンソクを見て愕然。暴れた拍子に鎖骨が折れてしまったウォンソクを救急車に乗せ、急いで病院へ運ぶソクヒ。

翌朝、ハヨンの納骨堂へ行こうと準備をするスジンのもとへ、隣人が。昨日降り注いだ黒い雨による被害に関して、郡庁で対策会議が開かれるというのです。隣人に連れられ、郡庁へ向かうスジン。そこでスジンは、目隠しが外された状態で展示される、例の仏像を目にします。

第1話感想

TVINGオリジナルドラマとして公開された、超自然スリラー!

ここ最近、Netflixをはじめとする動画配信サービスの勢いがとどまることを知らず。本作は韓国で利用されている動画配信サービス「TVING」のオリジナルドラマとして、2022年4月に配信されたWEBドラマです。

とくにこれといった前情報もなく、キャストだけを見て視聴を開始した本作。第1話では、奇妙な仏像を通じて、次々に街に不可解な出来事が起こっていく様子が描かれました。あまりスリラーやオカルトは得意ではありませんが、そこまでドキッとするシーンはなく、苦手な私でも十分に見ることができました。

主演を務めるのは、Netflixオリジナル「D.P.-脱走兵追跡官‐」で一躍ブレイクを果たした俳優ク・ギョファン。本作でも、ク・ギョファンらしい斬新な演技が見られるのかと、期待が高まります。そして、ヒロイン役には、「賢い医師生活」シリーズで知られる女優シン・ヒョンビンが登場。シン・ヒョンビンとク・ギョファンが元夫婦役で登場すると知って、配信前から興味津々でした。2人が本作でどんなケミを見せてくれるのか、楽しみです!

悪鬼が宿った仏像、通称「鬼仏」をめぐって繰り広げられる不可解な出来事の数々。どこかゾンビ映画を連想させるような緊迫感もあって、第1話はあっという間に終わった印象を受けました。つづきも気になります。

第2話あらすじ

出所して間もないクァク・ヨンジュ(クァク・ドンヨン)は、母親の交際相手からスマホを奪って家を出ます。すぐに不良仲間たちに連絡を入れたヨンジュは、かつて一緒につるんでいた後輩ドギョンの居場所を尋ね、仲間からドギョンが郡庁でボランティア活動を行っていると聞いたヨンジュは、同じく郡庁へ向かうと言って電話を切ります。

派出所所長ソクヒの息子ハン・ドギョン(ナム・ダルム)は、郡庁でボランティア活動をしていたところ、不良たちに囲まれ殴る蹴るの暴行を受けます。屋上に連れて行かれたドギョンを待っていたのは、ヨンジュ。するとヨンジュは上着のポケットから折りたたみ式のナイフを取り出し、「これが何かわかるだろう?お前の母親に今度挨拶に行くって伝えろ。」と言います。そんなヨンジュに向かって、もう静かに暮らしたいと話すドギョン。

その頃、ギフンは娘ハヨンの眠る納骨堂をたずねていました。「ママは後で来る。なかなか来れなくてごめん」そう言って、亡くなったハヨンの写真をじっと見つめるギフン。車に戻ったギフンはエンジンをかけようとしますが、車が故障したのかエンジンがかかりません。仕方なく修理業者へ連絡を入れるギフン。

発掘された仏像の調査をすすめる僧侶たちは最後まで展示に反対しますが、すでに郡守の息のかかった上からの指示で、今すぐ研究を中断するよう言われてしまいます。そんななか、法堂に置かれた仏画の目から、黒い涙が…。不吉な兆候を表すこの現象を目の当たりにした僧侶は、昨夜チニャン郡一帯に黒い雨が降り注いだと知り、既に災いが始まったと不安を抱きます。

一方、郡庁のロビーで別々に展示された仏像と目隠しに使われた巻物を目にしたスジン。近くを通りかかった職員を呼び止め、これらを別々に保管してはいけないと注意するスジンでしたが、職員は聞く耳をもちません。このままではいけないと考えたスジンは、ひとまず仏像を照らし出すライトを消すことに。しかし、郡庁のロビーに置かれた仏像は、既に多くの人々の目に触れており…。もちろんスジンもその1人でした。

その後、黒い雨の説明を聞く為に講堂へ向かったスジンは、そこで娘のハヨンを轢き殺した犯人と思われる男を目撃。慌てて講堂を飛び出したスジンは、近くのトイレに駆け込みます。スジンから電話を受け取ったギフンは、スジンの身に何かあったのではと不安に。なんとかエンジンがかかると、ギフンはスジンのいるチニャン郡へ向けて車を走らせます。

ふたたびスジンが講堂へ戻ると、そこには状況を説明する為に現れた郡守クォン・ジョンスの姿が。しかし、あまりにも楽観的に現在の状況を語るジョンスに、人々の不満は募る一方でした。その頃、屋上でドギョンを待っていたヨンジュは、街のいたるところでサイレンが鳴り響くのを目撃します。

黒い雨によって被った被害に対する保障について、説明を求める住民たち。そんななか、講堂に突然カマを持って現れた男。すると男は、おもむろに近くにいた同僚に切りかかります!その瞬間、人々は悲鳴を上げながら慌てて講堂を飛び出します。同じく外に出たスジンは、すでに修羅場と化した郡庁前を見て茫然と立ち尽くすことしかできません。

第2話感想

次々と狂暴化していく人々!これは一体・・・

てっきり悪霊に憑りつかれたり、心霊現象みたいなものを想像していたので、まるでゾンビ化した人々を見て驚いてしまいました。やはりこれはすべて、ロビーに展示された仏像が原因なのでしょうか。山中で発掘された仏像には、目元を覆うようにして布がかけられていました。もしそれが封印か何かだとすれば、やはり仏像の目を見ることで何か術のようなものにかかってしまうのではないかと考えられます。

それにしても、術にかかった人々は皆もれなく狂暴化。。どうやらこの術(?)は、人間の深層心理に訴えかけるようなもののようです。同じくロビーで仏像の目を見てしまったスジンは、娘を奪った宅配業者の男の幻を目にします。男から逃げるように講堂を後にするスジン。スジンから連絡を受けたギフンは、慌ててスジンの暮らすチニャン郡へ。

しかし、ラジオを聞く限り、チニャン郡一帯は既に政府によって立ち入り禁止になったといいます。恐らく昨日の黒い雨によって、なんらかのウイルスが蔓延してしまったようだと見解を発表する政府。果たしてギフンは、無事スジンのもとへ辿りつくことができるのでしょうか。

第2話では、ギフンが娘ハヨンの納骨堂を訪れるシーンが登場。ハヨンに向かって父親として語り掛けるギフンの姿に、思わずジーンとしてしまいました。ギフンを演じるク・ギョファンの、父親としての演技も見てみたいと思いました。今回は不慮の事故で娘を亡くした父親という役ですが、いつか幸せな家庭を築くパパ役も見てみたいです。

ちなみに、ギフンとスジンの娘ハヨンを演じるのは人気子役のパク・ソイちゃん。ドラマ「ハイクラス」での演技が非常に印象的だったので、本作でもどんな演技を見せてくれるのか期待が高まります。




【放送情報】

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