不可殺　15話・16話 (最終回)　あらすじと感想

hg＠さらん

3年前

不可殺－永遠を生きる者－불가살　Bulgasal: Immortal Souls　プルガサリ　2021年放送　tvN土日　全16話

第15話視聴率3.660％

hg＠さらんさん

1 第15話あらすじ
- 1.1 第15話感想
2 第16話あらすじ
- 2.1 第16話感想

第15話あらすじ

サンウンたちと共に別荘に戻って来たファル。サンウンを伴い、プルガサルの住処だった山に行く。ファルが生まれ育った山奥。村人たちから虐げられていたファルを見守っていた前世のサンウン。そして、家族を失い、プルガサルになった全ての始まりの場所。「最後に来たかった」というファルの覚悟の言葉。ファルはもう止めるなと言うが、ファルがいなくなれば半身を失うようであり、過去を知らなければならないというサンウン。

やっと会えた家族であるシホとドユンを置いて死んだらいけない。サンウンの言葉にだからこそ、ウルテの脅威から守るため、そして、家族たちへの罪悪感を抱いたまま生きたくないというファル。2人の思いは平行線だ。シホとドユンは別荘に残されたヘソクの服を見ながら、沈痛な面持ちになる。しかし、シホはサンウンとファルが勝手に死なないようにと心を奮い立たせる。

ファルと買い出しに出かけた折、ドユンはバーベキューパーティーの時の写真を現像する。店の主人を見たファルは過去に縁のある人物であると気づく。主人は生まれた時からここに住んでいて、そういえば、道行く人々も人間であった頃に出会った人ばかり。因縁は繰り返すというが、そうではなく彼らもまた自分の呪いに巻き込まれた人々で恨むのも見当違いだったのだろう。

帰りしな、学校帰りの学生たちの賑やかな声に目を奪われるドユンに、ことが落ち着いたら学校に行けというファル。ファルの家から通っていいかと訊ねたドユン。ファルは意外にもそうしろと言い、ドユンはみんなで住んで賑やかに暮らしたいと夢を膨らませる。買い物帰りの2人と迎えたシホのたわいないやり取りでほほ笑むファルを見つめるサンウン。

再び山で自分をプルガサルに戻してほしいと言うサンウン。取り合わないファルの目の前で自身の首にナイフを突きつける。ファルはその手を止める。幼い頃から、そして、プルガサルになってから仇として600年間ずっと思ってきた。そのうちに心の中の大部分になったサンウンがいなくなったら、自分自身を失うようだと告白する。

家に戻り、ファルに首筋のけがを手当てを受けていたサンウンを見咎めたシホは、勝手に2人で死ぬ相談をするなんてと怒り出す。「家族をもうなくしたくない！」「一緒に暮らす約束をしたじゃない。」シホとドユンのその強い願いに、2人は前向きに生きる方法を模索し始める。

ファルが妹の仇と知ったホヨルは、ハム刑事から銃とウルテの潜伏先の情報を手に入れる。ファルの別荘に突然訪ね、ウルテがファルの井戸にいることを知らせる。ファルとサンウン、ホヨルの3人はウルテのわなであるのを承知で、ウルテを井戸に閉じ込めることを画策する。その際、ホヨルにあの写真を手渡すドユン。そして、シホは2人を頼む傍ら帰ってきたらホヨルの髪を染めてあげるとほほ笑む。

ウルテが待つ井戸に近づいた3人は、まずファルがウルテをなるべく身動きができないようにする。サンウンは消耗したウルテに毒注射を打ち込み、身動きができないようにする。ホヨルは銃でダメージを与える。しかし、黒い穴だけは撃ってはいけない。なぜなら、同時に2人の心臓をダメージを与えれば、2人とも死んでしまうから。ホヨルはその部分を再確認して「長年の思いを果たす。」とつぶやく。一方、ファルはサンウンに全て終わったら、人間に戻って平凡に年を取って死にたいと願いを口にする。受け止めるサンウン。

一人で井戸の奥でウルテと向かい合ったファルは、まずは心から謝る。今までウルテを信じなかったこと。自分の為にしたことなのに、勝手に恨んで命を狙ったこと。突然の謝罪に面喰うウルテ。そして、もう一つ。「井戸に閉じ込めることになってすまない」と言うなり襲い掛かる。ウルテは再び裏切られた思いでファルに致命傷を与え、その血を吸う。ぐったりして動かないファルを置いて、サンウンを探して出ていくウルテ。

ウルテとかち合ったサンウンは後ずさって逃げる。追ってきたウルテに銃弾を浴びせるホヨル。さらに心臓に銃弾を撃ち込む姿を見て、サンウンは信じられない思いでファルの元へ。ホヨルはファルにも銃を向けるとサンウンとせめぎ合う。そうしているうちに2人の鼻から流れる血。ファルの血を吸って回復力の上がったウルテは毒注射を打とうとするサンウンを阻み、銃を打ち続けるホヨルに怒りのナイフを突き立てる。

ウルテは膝から崩れるホヨルを打ち捨て、ファルを井戸の中に落として封印する。そして、サンウンの後を追って去る。一方、井戸の底で身動きも取れないままのファル。ホヨルは井戸のふたを開けてファルの名を呼ぶ。井戸のそばでうずくまるホヨルは過去、あの時なぜ妹を救わなかったのかととつぶやく。そして、サンウンを助けろと自分の血を井戸に垂らす。「お父さん…」涙ながらにその血を受け止めるファル。

サンウンは逃げる足を止め、ファルをホヨルを助けなくてはと振り返る。そこにウルテが。サンウンに手を伸ばそうとしたウルテは黒い穴が痛み、つい手を触れると流れ出す黒い血。ヘソクの予言がリフレインする。「父の血を吸ったプルガサルが黒い穴から出て来る。その穴をふさぎに来る」と…。

第15話感想

ファルの脳裏によみがえった1000年前の記憶では、前世のファルが人々が惨殺した場所で前世のサンウンと向かい合い、ファルは前世のホヨルとシホ、ドユン？に心臓を刺されて倒れ、その目の前でサンウンは自らの心臓を突き刺して、ファルを葬ろうとしたようでした。

元々のプルガサルの対はファルとサンウンらしく。ウルテはなぜかファルを助けたけど、逆に魂をを取られプルガサルになったので対のプルガサルが維持されて、たぶん生き残ったのでしょう。

ウルテはとうとうホヨルにまで手を出してしまいました。人間だった頃、愛されたくても愛されなかった父であったホヨル。ファルに情が沸いたホヨルはファルの心臓を撃てず、瀕死の状態で自らの血を飲めと言ったのです。人間の血を飲むなと言ったのもホヨル。そして、飲めというのもホヨルなのでした。

第16話視聴率5.050％

hg＠さらんさん

第16話あらすじ

（1000年前）対（つい）のプルガサルの住む山に兵士に追われた家族が逃げ込む。夫婦は追手の刃に倒れ、洞窟の中に逃げ込んだ幼女と赤子にも危険が迫る。幼女が目をつむったその時、低い唸り声が洞窟の奥から聞こえ、何かが近づいてくる。赤く目を光らせた女プルガサルの姿。兵士が逃げ出すと女プルガサルは威嚇を解き、赤子と幼女の顔を見比べてほほ笑む。そこに戻って来た男プルガサルは不審そうな唸り声を上げる。

村から少し離れたところにある巫女の家。ヘソクの前世らしき巫女は夜中に聞こえた赤子の泣き声に扉を開ける。寒い寒い冬の夜だった。そこには赤子を抱いた幼女がいて、巫女はすぐさま家に招き入れる。その様子を遠くから見守る女プルガサル。しかし、それはその時で終わらなかった。その後、彼女は何年もの間、子供たちの成長を見守り続けることに。男プルガサルは大切な伴侶である女プルガサルの行動に不安を感じるようになる。

5年が経った頃、巫女と子供たちは薬草を取りに山に。あどけない弟がはしゃぎ回り、鬼物の目に留まる。引きずられる弟。助けを求める幼女。と、姿を現した女プルガサルを恐れて逃げ出す鬼物。幼女から弟が胸を患っていると聞いた女プルガサルは薬草をそっと家の戸口に置き、去ろうとして幼女に見つかってしまう。請われるままに家に居つき、子供たちが大人になるまで見守ろうと思う。しかし、残された男プルガサル捨てられたと感じる。

大人になった子供たちの顔つきはまるでシホとドユン。女プルガサルがそろそろ山に帰らなくてはと思う頃、事件が起きる。山中でウルテが義兄を殺す場面に出くわした姉弟。ウルテは姉弟に気づくと命を奪おうとし、それを遮った女プルガサル。逃げ帰ったウルテは武将であるホヨルそっくりの父親に義兄を殺したのはプルガサルだと汚名を着せる。

村には押し寄せた武将と兵士たちは女プルガサルを捕える。人には手を出さないという幼女との約束を守るため、刀で切られても心臓を突き刺されて抵抗しない。なのに、武将は無抵抗の巫女や村の家々までも火を放つ。泣き叫ぶ姉弟や巫女、村人たち。女プルガサルの意識は遠のいていく。

女プルガサルが目を覚ました時、人々は血まみれで倒れていた。血まみれでニッコリ笑う男プルガサルの姿。人間ごときがお前を傷つけるとは。もう帰ろう。ところが、女プルガサルはなぜ無残に人々を殺したと怒り、男プルガサルにナイフを振り上げる。それを手の平で受け止めながら、混乱する男プルガサル。その背中に腹に剣を突き立てる武将、そして姉弟。男プルガサルは怒りを込めて、3人に呪いをかける。1人は片腕を無くすだろう。また1人は視力を失うだろう。もう一人はお腹の子を失うだろう。

その時、女プルガサルはナイフで自分の心臓を突き刺してしまう。とたんに、男プルガサルは苦しみ始め、女プルガサルに強い憎しみを感じる。自分を捨ててこんな人間たちをかばうとは…。お前が憎い。

影から男プルガサルの様子を見ていたウルテは、圧倒的な力で人間どもをなぎ倒し、刀で差されても死なない姿に自分の理想を見い出した。高貴な身に生まれながら体が弱いせいで命も危ぶまれ、親にも相手にされない今の自分。不公平だ。あなたのようになりたい‼

男プルガサルは自分を助けたウルテの心臓と魂を奪ってしまう。お前の魂を預かる。私が人間に生まれ変わったら、魂を返そう。私をプルガサルにするまで、お前の黒い穴は癒えることはない。あの女プルガサルを追うために。そして、その肉体は燃え尽きるように消え、後に残ったのは体に刺さっていた刀とウルテだけ。男プルガサルが入れ替わったために、女プルガサルは息を吹き返す。そして、洞窟に戻って男プルガサルの帰りを待ち続けた。何年も何年も。400年後、人間ファルに出会うまで。

―――現代ーーー

全ての記憶を取り戻したファルの復活と共に、ウルテの黒い穴がしきりに痛み始める。ファルが記憶を取り戻したことを察したウルテは、このまま人間に戻るのは耐えられないと思う。その隙に毒注射を打ち込むサンウンだが、ウルテはひるまずサンウンを弾き飛ばしてしまう。

深い井戸の中を歩くファルの前に現れたウルテ。強く残酷なファルの復活を請い、自分の血を吸えと迫る。が、ファルはそれに応じない。すると、ウルテはそこに現れたサンウンを襲う。苦しむサンウンを見たファルはウルテを捕まえ、ウルテの狙い通りその首に嚙みついてしまう。一度人の血を飲んでしまえば、後戻りできはしないとウルテ。

追ってきたサンウンの前でファルは自分の心臓を突く。記憶を失っていたのは自分だった。皮肉にも全ては自分の呪いが招いたこと。シホやドユン、ホヨルの運命も自分が生きている限り、呪いは続く。全てを終わらせるには自分が消えるしかない。サンウンはファルを抱きしめながら、次の生できっとあなたを探すから…。涙をこぼしながら消えゆくファル。

サンウンからの電話で山に迎えに来てくれたシホとドユン。ファルとホヨルの死を知り涙をぬぐう。やがて、サンウンはウルテから受けた傷のせいで、崩れ落ちる。サンウンはシホの手を取って3人の最後の戦いを見せ、ホヨルをみつけてと涙に濡れながら息を引き取る。

シホとドユンはファルの家で暮らしながら、亡くなっ人たちとの次の再開を待つ。いつかきっと会える。そう信じられるから。シホは子を産み育て、ドユンも学校へ。そのうち、ドユンもシホの娘も結婚して孫も誕生して幸せな日々。シホは年老いても一人あの家に住み続けたが、やがて病院暮らしに。そんなある日、待ちに待った知らせが舞い込む。

ある日、サンウンに瓜二つの女性の元に一枚の写真が届けられる。古びた家の写真だ。見るなり、なぜか涙があふれる。ある日、その場所を訪ねた女性は訳も分からず懐かしさを感じる。そんな中、ふいに感じた人の気配。この家を買うという電話をしていた一人の男性はファルそっくり。何も記憶を持たない2人は静かに惹かれ合って…。