ハッシュ~沈黙注意報~ 허쇠 Hush 2020年放送 JTBC 全16話
【韓国放送期間】 2020年12月11日~2021年2月6日
第1話視聴率3.384%
neroさん |
第1話あらすじ
一人の若い男性記者が、疑惑の渦中にある議員に向かってマイクを向ける。不正採用への関与について真意を問いただす記者に向かって、議員は人差し指を口元に当て、シッという動作を見せる。
言論社『毎日韓国』のインターン面接の場で、最終面接に残ったイ・ジス(ユナ)は、自身の座右の銘は「ペンは銃よりも強いけれど、飯はペンよりも強い」だと話す。この一言に、思わず耳を疑う面接官たち。面接の結果、ジスと、同じく最終面接まで残ったウ・スヨン(キョン・スジン)、そして男性2名、計4名のインターン生が入社することに。
ジスが入社した毎日韓国は、65年の歴史を誇る言論社だった。しかし、実際は活字離れが進み、言論社での仕事はマンネリ化していた。
なかでも、オム・ソンハン(パク・ホサン)率いるデジタルニュース部は、もはや記者としての概念を失っていた。一日の大半をオフィスで過ごし、再読み込みとコピー&ペーストの繰り返し。すでに世間に出たネットニュースの記事の見出しと一部の表現のみを書き換えて、自社の記事として再アップすることが彼らの仕事だった。
別の部署での教育を終え、ついにデジタルニュース部へやってきたインターンたち。局長室にインターンを集めたナ局長(ソン・ビョンホ)は、「ここにいる4名皆が正社員になれることを祈っている」と激励する。
デジタルニュース部で教育担当を任されたのは、12年目のベテラン記者、ハン・ジュニョク(ファン・ジョンミン)。かつては優秀で情熱的な記者だったが、数年前のとある事件以降、すっかり信念を失ってしまっていた。インターンをファーストフード店へ呼び出したジュニョクは、それぞれの履歴書に目を通す。最後に、最年長のスヨンの書類を見たジュニョクは、「(問題なのは、出身大学だ。年齢は数字に過ぎないが、出身大学はそうはいかない)」と心のなかで呟く。
その日、社会部の次長ヤン・ユンギョン(ユソン)と昼食へ出掛けたジュニョクは、スヨンの印象について尋ねる。経験が豊富な分、知識も豊富で頭が切れるタイプだとユンギョン。
スヨンから相談したいことがあると言われ、ジュニョクはチキンを食べに行く。席についたスヨンは、「私が地方大学出身だってこと、ご存じですよね?」と聞く。スヨンは自分の学歴のせいで、正規採用が難しいことを十分知っていた。そんな彼女に、少なくとも社会部とデジタルニュース部の評価トップは、スヨンだと話すジュニョク。
「諦めずに最善を尽くせば、最後は良い結果が出るんじゃないか?」というジュニョクの言葉に、スヨンは笑顔を見せる。そして、そんな2人の会話を後ろの席で聞いていたジス。楽しそうに笑って話す2人を横目に見て、ジスは店を出て行く。
職場に戻ったジュニョクは、トイレでナ局長と顔を合わす。たまにはデートでもすれと笑う局長を見て、ふと6年前の出来事を思い出すジュニョク。
6年前、ジュニョクの意思とは裏腹に、仲間を裏切るような記事が世に出てしまう。それは他でもなく、当時まだ部長だったナ局長の仕業だった。上からの指示で、自分にもどうすることもできなかったとナ局長。先輩と呼ぶ男性とコムタンを食べに行ったジュニョクは、自分のせいだと頭を下げる。しかし、男性は「誰のせいでもない」と笑って首を振る。
しかし、記事は見る見るうちに広まり、ネット上には心ない批判コメントが並んだ。それを見た男性は、線路に飛び降りて自殺してしまう。
記事をなんとか取消そうと15階を目指すジュニョクだったが、そこは専用のカードキーがないと入れなかった。非常階段の前で座り込むジュニョクのもとへ、1本の電話が。
第1話感想
ファン・ジョンミンが8年ぶりにテレビドラマに復帰!
最近は映画を中心に活躍し、日本でも大人気のベテラン俳優ファン・ジョンミン。そんな彼が8年ぶりにドラマに出演すると聞き、ずっと気になっていた作品です。あまりにも期待しすぎたせいか、第1話はどちらかというと、淡々にストーリーが展開したかな?と言った印象。ほぼ7割が、人物紹介で終わってしまいました。
口コミを見ていると、だんだん面白くなってくるようなので、引き続き期待してみたいと思います。
ファン・ジョンミンとタッグを組むのが、少女時代のユナ。ユナはチャン・グンソクと共演したドラマ「ラブレイン」で、自然体な演技が魅力的だな~と感じていました。本作では、どこか独特な雰囲気をかもし出す新米記者役として登場。冒頭から、教育担当のジュニョク(ファン・ジョンミン)に食って掛かるような高圧的な態度を見せるジス(ユナ)。実はジスは、ジュニョクの記事によって自殺した男性の娘だったのです!
実際に記事を書き直したのはナ局長でしたが、記事にはジュニョクの名前が。つまりジスは、ジュニョクの記事のせいで父親が死んだと思っているんですね。これはまた、何という皮肉な運命でしょうか。
一方、どこか影のあるジスと対照的に、常に笑顔で前向きなスヨン(キョン・スジン)。しかし、スヨンは地方大学出身ということで、正規採用への壁を感じていました。年齢も29歳ということもあり、スヨンは今回がラストチャンスだと考えているようです。
就職難や学歴差別など、どこか「ミセン-未生‐」を彷彿とさせるこのドラマ。今後、どのような展開が待っているのか、期待が高まります。
第2話視聴率2.574%
neroさん |
第2話あらすじ
友人のキム刑事を誘って、コムタンを食べに店にやってきたジュニョク。6年前、ジュニョクがジスの父親と最後に食べたのが、このコムタンだったのだ。しかし、いざ目の前に出てきたコムタンを、ジュニョクは手を付けることが出来ない。
店を出たジュニョクは、警察署の外のベンチで居眠りする社会部の新人、チェ・ギョンウ(チョン・ジュンウォン)に声を掛ける。ユンギョンが以前話していたコ議員の不正採用リストは、ギョンウの友人が作成したものだった。ギョンウの友人は、不正採用の被害者の1人だったのだ。翌日、ユンギョンは上から記事作成のGOサインが出たと話す。そんなユンギョンに、友人から預かったリストの原本を差し出すのだった。
会議室で盛り上がるジュニョクらの姿を見て、神妙な面持ちでエレベーターに乗り込むナ局長。カードキーをかざすと、局長は15階のボタンを押す。15階にいたのは、毎日韓国の社長パク・ミョンファン(キム・ジェチョル)だ。
その日、ジスはジュニョクにチキンを奢って欲しいと誘う。自分もジュニョクが以前書いていたブログのファンだとジス。しかしスヨンとは違い、“アンチ”ファンだったとジスは言う。さらに先日、ここでスヨンに話していた内容を指摘するジスに向かって、「お前もしかして、俺のストーカーか?」とジュニョク。そんなジュニョクに、自分のしたことをよく考えるべきだと告げ、ジスは店を出る。
翌日、ギョンウが書いた記事が一面を飾り、社内はお祭りムードに。そんななか、ナ局長がジュニョクを昼食に誘う。食事をしながら、局長はインターン評価に関して気に掛かる点があると話す。それはスヨンの出身大学の件だった。適当な理由を付けてスヨンを落とせと言い、席を立つ局長。ふと隣の席に目をやったジュニョクは、そこにいるインターン生らの姿を見て愕然とする。スヨンの目からは、涙が流れ落ちる。
インターン生を会議室へ呼び出したジュニョクは、「君達はまだ沸騰し始めたばかりだ。隣で誰がなんと言おうと、その火を消さずに、もっと熱く煮え立って欲しい。先輩として、こんな言葉しか言えずすまない」と話す。
社会部の飲み会に参加したジュニョクだったが、浮かない表情のジュニョクに気付き、ユンギョンが声を掛ける。事情を知ったユンギョンに促され、スヨンに電話を掛けるジュニョク。するとスヨンは、先輩社員のイ・ジェウン(パク・ジュヒ)に当直を頼まれ、まだ会社にいるという。インターン生に当直を頼んだジェウンに怒りが止まらないジュニョクだったが、大丈夫だと電話を切るスヨン。
「責任取れることだけ責任取ればいい」というキム刑事の言葉に励まされたジュニョクは、差し入れを買って会社へと向かう。途中で、スヨンにメールを送るジュニョク。するとすぐに、“先輩のおかげで良い思い出が沢山できました”と返事が。会社の前に着いたジュニョクのもとへ、スヨンから再びメールが届く。
もう帰るというスヨンの言葉に慌てて走り出すジュニョクだったが、次の瞬間、脇に停まった車の上に何かが落ちてくる。それは他でもない、スヨンだった。
警察署で事情聴取に応じるジュニョク。自殺動機に心当たりはないかと聞かれ、ジュニョクは首を振る。そこへ、事情を聞いたキム刑事が。そんななか、今度はオム部長から連絡が入る。スヨンがネット上に、遺書と書かれた記事を上げていたというのだ!記事は見る見るうちに話題となり、署には大勢の記者たちが集まってくる。
翌朝、会社へ出勤したジュニョクはナ局長に呼び出され、局長室へ。インターンらが昨日の件を聞いていたと知った局長は、ひとまず黙っておけと言う。
第2話感想
第2話にして、衝撃の展開となってしまいました。。
まさかインターンのスヨンが自殺してしまうとは。ジスの父親が6年前に自殺したということもあって、同じように犠牲者が出る訳はないだろうと思っていましたが、そのまさかでした。さすがに、隣で局長から出身大学を理由にクビを切れと言われ、そのショックは計り知れなかったと思います。それにしても、こんな極端な決断を下してしまうとは、残念でなりませんね。
恐らくジュニョクは局長とやり合ってでも、スヨンを正社員に昇格させようとしたんじゃないかと思います。自分に出来ることをする、それがジュニョクの出した答えでした。
あと少し、ジュニョクが早く到着していれば…。同じく差し入れを持って会社に来ていたジスが、もう少しスヨンの隣にいてあげていれば…。後悔は尽きません。
スヨンがネット上に投稿した遺書のタイトルは“NO GAIN NO PAIN”でした。これは「痛みなくして得るものはなし」という意味です。韓国でもここ最近、就職難が深刻化しており、大きな社会問題となっています。その一方で、消えない学歴差別。特に韓国は、日本よりも学歴を重要視する傾向がありますよね。それにしても、地方大学出身ということが、これほどまで正社員起用に関係するとは驚きです。スヨンの死はただのドラマのワンシーンではなく、韓国社会の現状を表していると深く感じました。
第1話の淡々として流れから一転、怒涛の第2話となりましたね。それにしても、本当にファン・ジョンミンの演技が凄まじい。。ますます続きが気になります。
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