純情ボクサー   1話・2話 あらすじと感想

純情ボクサー


純情ボクサー 순정복서 2023年放送 KBS 2TV 月火 全12話

neroさん

第1話視聴率2.0%

第1話あらすじ

かつて、生きる伝説とも呼ばれたボクシングの天才エストマタを一発K.O.させた天才ボクサー、イ・グォンスク(キム・ソヘ)。グォンスクの快進撃はとどまることを知らず、ついにはオリンピックで金メダルを獲得。会見で記者から次なる目標について質問が飛び出すと、それに答えたのはグォンスクではなく、父チョルヨン(キム・ヒョンムク)だった。

チョルヨンが次の目標を「世界チャンピオンだ」と告げると、隣にいたグォンスクは思わず耳を疑う。それからしばらくして、女子バンタム級のチャンピオン、ハン・アルム(チェ・ウォンビン)とのタイトルマッチを控えたグォンスクはその姿を消す。

スポーツエージェント会社で働くキム・テヨン(イ・サンヨプ)は、上司のイ・ヨンエ(ユン・インジョ)からグォンスクを探すよう言われる。グォンスクが消息を経ってから、すでに3年もの月日が流れていた。今日も所属選手のスキャンダルをもみ消すのに大忙しなテヨンだが、そんなテヨンにも、絶対にゆずれない夢があるという。

過去、同じ高校でバッテリーを組んでいたピッチャーのキム・ヒウォン(チェ・ジェウン)、彼こそがテヨンの夢そのものだった。高校卒業後、HHチーターズに入団したヒウォンは、チームを二度の優勝に導いた立役者である。しかし現在は、万年ビリのチームの中でも、敗戦投手を任されるほど落ちぶれてしまった。

その日、HHチーターズの監督ヤン・マンヒ(ナム・テウ)に誘われて酒の席に向かったテヨンは、そこで“スカイスポーツ”のキム・オボク(パク・ジファン)という男と顔を合わせる。オボクは業界で有名なナム会長のもとで働く、いわゆるスポーツ賭博のディーラーだという。

オボクから次のゲームでヒウォンを“選手”として起用したいと言われたテヨンは、カッとなって席を立つ。帰りにヒウォンのもとを訪ねたテヨンは、絶対に八百長には手を出すなと警告した。

翌日、いつものように上司のイ・ヨンエ(ユン・インジョ)からグォンスクを探すよう言われ呆れるテヨンのもとへ、ライバル社で働くチョン・スヨン(ハ・スンリ)から連絡が入る。なんとヒウォンが先発投手としてマウンドに上がったというのだ。

これに驚いたテヨンは慌てて球場へ走るが、すでにゲームは中盤に差しかかっていた。現在フォアボールは1回、もしまたフォアボールが出ればそれはすなわちヒウォンが八百長を行ったということだった。緊張した面持ちでゲームの行方を見守るテヨン。そんななか、客席からヒウォンの息子イェジュン(シン・ソウ)の声援が聞こえてくる。

結局、ヒウォンの投げたボールは相手バッターのバットを抜け、見事ストライクに。こうして勝利投手となったヒウォンだが、テヨンの心情は穏やかではなかった。すかさずマンヒとオボクを問い詰めるも、今回の件は他でもないヒウォンが自ら申し出たことだという。

どういうことかと憤るテヨンに向かって、「イェジュンが病気だ。このままでは失明しかねない…。」と明かすヒウォン。実は以前、ヒウォンはこの件をテヨンに相談しようとしていた。しかし、いつも多忙なテヨンは、ヒウォンの話をつい聞き流してしまったのだ。

その後、オボクを呼び出したテヨンは、ヒウォンが負った借金はすべて自分が責任を持って返済すると告げる。そんなテヨンに注射を打ち、浴槽に寝かせるオボク。顔にビニール袋をかけられた状態で目を覚ましたテヨンは、慌ててリビングへ。するとリビングの床には、テヨン名義の支払い覚書と母ジョンヒの写真が入った封筒が…。

3か月以内に金を返済しなければ家族にまで危険が及ぶと脅されたテヨンは、ひとまず目の前のグォンスク探しに本腰を入れることにする。しかし、グォンスクの行方を知る者はおらず、調査は難航した。

その頃、グォンスクは名前をユリに変え、韓屋(ハノク)幼稚園で補助教員として働いていた。同僚の先生の勧めで、ソゲッティング(紹介)の場へ向かったグォンスク。そんななか、相手の男性が最初からグォンスクの正体に気づいて声をかけたとわかり…。

しつこく写真を撮ろうと迫る男性に困り果てるグォンスクの前に現れたのは、テヨン。

第1話感想

姿を消した天才ボクサーと訳ありエージェントの姿を描いた、ドラマ「純情ボクサー」。タイトルの“純情”というワードには似ても似つかないような、第1話からなかなかハードな内容となっていました。

てっきりよくあるスポコンドラマかと思っていたのですが、八百長だの謎の組織だの、なんだか穏やかではありません。オボクに薬?を注射されて眠りについたテヨンが、浴槽の中で目を覚ますシーンは、まさにサスペンスドラマさながらでした。個人的にはサスペンス系は大好きなので、こういった要素が上手く絡んでくれるのは嬉しいかぎりです。

また、ヒロインを演じるキム・ソヘの演技にも注目したいところ。キム・ソヘといえば、人気オーディション番組「PRODUCE101」に出演し、見事最終メンバーに残った人気と実力の持ち主。番組内でも努力家というイメージが強かった彼女が、急に姿を消してしまった天才ボクサーというキャラクターを、どのように表現するのか楽しみです。

第2話視聴率1.8%

第2話あらすじ

グォンスクの目の前に突如として現れたテヨンは、「会いたかったです」と言って自らの名刺を差し出す。グォンスクが無視して通り過ぎようとすると、「協会があなたを探している。辛くなったら言ってください、僕が力になります」とテヨン。

3年前に人前から姿を消して以降、グォンスクはボクシングと無縁な生活を送っていた。唯一、明け方に自然と目が覚めてしまうのをのぞいては。

テヨンの狙いは、グォンスクを利用してヒウォンが作った借金をチャラにすることだった。ヒウォンの代わりに、グォンスクを八百長のプレイヤーに選んだテヨン。テヨンが提出した企画書に目を通したオボクは、3か月で十分だと話すテヨンの言葉に満足げに微笑む。

その頃、何も知らないグォンスクは、いつものように幼稚園で子供たちと楽しい時間を過ごしていた。そんなグォンスクが想いを寄せるのは、園長の息子で韓屋幼稚園の副園長ハン・ジェミン(キム・ジヌ)。皆が認める完璧なルックスの持ち主だが、その実態はただの給料泥棒だという。

それでもグォンスクは、決して大声を出さずにやさしく自分の顔に触れるジェミンにひそかに想いを寄せていた。グォンスクが望んでいたのは、父がいうようなチャンピオンではなく、ごくごく平凡な女の子になることだったのだ。

その日、テヨンが自宅へ戻ると、玄関の前には後輩のチェ・ホジュン(キム・ヒチャン)と酒に酔いつぶれたスヨンの姿が。実はテヨンはかつてアスリートだったスヨンのマネージャーであり、同僚であり、そして恋人だった。別れた今も、度々酔いつぶれてテヨンのアパートへ来るという。

翌朝、いつものように朝のランニングに出かけたグォンスクの前に現れたのは、テヨン。それからというもの、毎日のようにテヨンはグォンスクのランニングに同行した。ある日、幼稚園の前でグォンスクとジェミンが話していると、そこへまたしてもテヨンが。自らをグォンスクのソゲッティング(紹介)相手だと話すテヨンを見て、耳を疑うグォンスク。

グォンスクがボクシングを辞めた理由に亡くなった彼女の母親が関係していると知ったテヨンは、スタッフを使ってグォンスクの母親について調べる。しかし、これといった問題は見つからず、「いい加減母親を言い訳に逃げるのはやめろ」とテヨン。これにはグォンスクも憤りを隠せない様子で、その場を後にした。

その夜、テヨンは知り合いの記者に準備しておいたグォンスクの記事を公開するよう告げる。記事はみるみるうちに広がり、幼稚園には大勢のマスコミが駆けつけた。結局、グォンスクはしばらくの間仕事を休むことになり、トボトボと帰宅。しかし、家の前にもマスコミの姿が。慌てて逃げ出すグォンスクの手を引き、車の陰に隠れるテヨン。

契約に応じなければもっと酷いこともできると話すテヨンに、「死んでも復帰はしない!」とグォンスクは声を荒げた。もちろんテヨンも簡単には引き下がらず、カッとなったグォンスクはテヨンの顔面に強烈なパンチを食らわせてしまう。

病院で全治3週間の診断を受けたテヨンは、グォンスクを警察に連れて行く。決して合意には応じないというテヨンを前に、憤るグォンスク。そんななか、テヨンのもとへヒウォンがの放出が決定したとの知らせが…。

平凡な女性になりたくて名前を変え、幼稚園で働くことにしたグォンスク。しかし、結局そこにも自分の居場所はなく、雨の中グォンスクは走り続けた。そんなグォンスクに傘を差し出し、「君が望むならどこにだって連れて行ってやる。俺が力になってやる。これ以上誰も君を探せないように。君がボクシングを永遠に辞められるように」とテヨンは伝える。

第2話感想

前回に引きつづき、エンディングがなんとも印象的。思わずドキドキしてしまいました。イ・サンヨプとキム・ソヘ、お似合いですね。現時点では恋愛というよりはパートナーという感じですが、今後ロマンスにも発展していくのでしょうか。楽しみです。

そして、エピローグではなぜグォンスクがボクシングを辞めることになったのか、その真相が明かされました。てっきりボクシングのせいで母の最期に立ち会えなかったとか、そういう理由を想像していましたが、これまた意外なものでした。

3年前、持病の悪化でこの世を去ってしまったグォンスクの母。しかし、葬儀場へ訪れた人々は皆、母の話ではなく、グォンスクの話で持ちきりだったのです。しまいには、「こんなタイミングで…、グォンスクの競技に影響が出ては困る」なんて言葉が飛び交う始末。もともと母のためにボクシングを頑張っていたグォンスクは、それ以来ボクシングをつづける意味を失ってしまったのです。なんとも切ないエピソードですね。。一人で母の遺影を抱えて葬儀場を出て行くグォンスクの後ろ姿が、なんとも悲しかったです。

さて、いよいよグォンスクの心を動かすこととなったテヨン。テヨンは自分とヒウォンの人生を救うため、そしてグォンスクは嫌いなボクシングと決別するため、2人はこのまま手を組むことになるのでしょうか。

展開もなかなかスピーディーで、面白いです。



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