餌<ミッキ> 7話・8話 あらすじと感想

餌<ミッキ>


2023年放送 全12話 餌<ミッキ> 미끼

hg@さらんさん

第7話視聴率

第7話あらすじ

「縁たち」

突然のドハンの再懲戒、次長に憤りをぶつける刑事たち。が、憤っているのは彼らだけでなかった。次長もまた検事長にこの事態への憤りをぶつける。誰だか知らないが、連続殺人について捜査を続けられると困る人物が警察内にいるのだろう。ジェファンを犯人として、全てを伏せることが最良の策だと検事長。

検事長にも指摘されたが、実は次長を拉致したのは一人ではなかった。連れ去られたあの時、車を降りて山をかなり歩いたせいで、自分も犯人も息が上がっていた。しかし、自分に語ったジェファンの声はまるで平坦なもの。本能的に感じていた一種の圧力。

2008年。ナウフリーの代理店として、電話機詐欺が思ったより早く世間で問題になってしまったノたち。行方をくらまそうとソンが提案したにも関わらず、ノは逆にナウフリーの開発者に詐欺に遭ったとして、被害者側に転じる。投資したパンの弱みをキム議員から入手したノは、その弱みを盾に投資金を踏み倒す。

政治資金を確保してノとの関係を断ち切ろうとしたキム議員。が、すでにノ側に回ったソラムに欺かれ、決定的な証拠を握られた上、ノの詐欺を広げていくことを助長する羽目になる。かくして、ノはビックスネットワークという巨大詐欺グループを構築していく。

2023年。ドハンの謹慎でチームはジェファンの連続殺人事件として終結させられてしまう。さすがに観念したドハンだったが、ついひとりでに事件のことを思い返している。そして、また妹ドヨンを失った時のことが思い返される。警察の捜査を当てにせず、自ら犯人を見つけ出し警察に告訴した当時。

ドヨンはなんの関係もない見知らぬ男に家に押し入られ、包丁で何度も刺されて無残に死んだ。犯人の男は当時のドジョン(チュンジャ)の諫言にハマり、金を求めていた。いい車に乗り小奇麗なドヨンが金を持っていると踏んだが、実情は違ったと逆切れするヤツはもはやマルチの奴隷だった。

その頃、ノの被害者たちの元に再び殺人予告メールが入り、一同は不安にどよめく。それを確かめるべくナヨンは指定された場所に向かう。一方、ドハンは先日ナヨンと共にドジョンに会った時、説明会があると話していたのを思い出して、足を運んでみることにする。

ドジョンは人々の前で得意の甘い誘い文句を決めた時、スクリーンに映し出された「ノ・サンチョンは生きている」という文字。そして、壇上に上がって来るビョンジュン。彼を壇上から降ろそうとドジョンが近寄った時、その時。その懐から出したナイフでドジョンは刺されてしまう。どよめく観客に向かって「ノ・サンチョンは生きている!」と雄叫びを上げるビョンジュン。

暴れるジョンジュンを居合わせたドハンが取り押さえる。救急車がドジョンを運び、警察がジョンジュンを連行していく場面に遭遇したナヨン。犯行に及んだビョンジュンは一言だけ「もう疲れた」とつぶやいた。その瞬間、自らがすべきことが明確になるナヨン。信じられない行動を起こしたビョンジュンに憤りを感じるドハン。

ドジョンの説明会はオンラインでも同時開催されていたため、その衝撃的な映像は瞬く間に拡散され、多くの注目を集める。ジョンジュンの自己犠牲を無駄にしないため、ナヨンは書き溜めたノの資料をまとめ、報道各社の社会部に向けてメールを送り付ける。多くのメディアが扱えばこそ、抹殺が難しいだろうから。

ナヨンの狙いどおり、記事は多くのメディアが取り上げ話題を集め始める。大手のメディアが被害者会を訪れ、対応したナヨンはあるがままを伝える。かくして、ノの事件は一気に表舞台に上がることに。それを受けて次長は自ら記者会見を設定、怒る上層部は次長に責任を求め、検事長にも手を引くべきだと勧められる。

今までの事件をノ関連だと認め、ドハンを懲戒から復帰させて捜査することを発表する次長。ナヨンの告白による事件隠匿疑惑の責任を問うマスコミに「辞職しない」とはっきり宣言。辞表を出してしまえば事件はまた伏せられる。今度こそ本当に明らかにするべく、先鋒になる決意をする。

2011年。ジェファンに刺された警備員は死亡、ソラムは失望と共に人生とは誰と出会うかによって、変わってしまうことを思い知る。一方、ノは部下の一人を殺されたことで世間の注目を浴びることになる前に自分が消えるべきと、ある人物に進言して逃亡の道筋を掴む。

2023年。腹をくくった次長はドハンを思い出の食堂に呼び出す。そして、改めて2011年のある夜の出来事から捜査をやり直すことを宣言して…。

第7話感想

警察の言うことはどれも同じ。市民に優しい警察とか嘘ばっかりで、面倒なことは関わりたくないというのが見え見え。ジェファンも理由を離そうとしても、詐欺の件は別件だとばかりにまともに話を聞いてもらえなかったんですね。ホントにもう気の毒でなりません。

ドハンは弁護士としての経験から、ジェファンの事件は殺人ではなく業務上過失致死にできたと考えましたが、考えてみれば、ノはたぶんキム議員やもっとお偉いさんとのつながりがあり、そこからジェファンの件も手を回していたはず。当時の警察も担当した国選弁護士も丸め込まれてた可能性ありますね…。

第8話視聴率

第8話あらすじ

「真実たち」

2010年。ビッグスネットワークは徐々に規模を拡大し、とうとうマガン市へと手を広げる。あるものは冷蔵庫購入がきっかけで、あるものは雇用保障のない教授や講師の為の保険を入り口として。相場では考えられない高い還元率に魅せられる。また、あるものはコーヒーマシンを購入・設置するだけで収益を折半できるといううたい文句に釣られて、奈落への道に足を踏み入れてしまう。

2023年。次長はまず自らの拉致現場に足を向け、そこに検事長を呼び出す。彼の目の前でわざとらしくドハンに捜査を指示して電話を置く。そしておもむろに本題に入る。あの日、検事長を追ってこのホテルにやって来たのは偶発的なことであり、誰も知るよしもない。即ち、検事長があの件に絡んでいる証拠である。ただし、検事長はあくまで次長の動きを誰かに伝えただろうという見解を示す。

次長の目の前の検事長は渋い顔をしながらも、実は自分もノの生死を確かめるためにキム議員に会ったと話始める。が、検事長がその重い口を開きかけたその時。次長の携帯電話から何かの音が漏れた。実は次長の電話はドハンと繋がれたまま、2人の会話は続いていたのだ。察した検事長は口を閉ざして立ち去ってしまう。

次に次長が訪ねたのは元部下の元刑事A。Aは次長がノを追っている最中、捜査についてどれだけ不平を漏らしたか知れない。そして、Aの茶番のせいで泣く泣くノを逃がしてその勢力に屈したことになり、Aはノが逃亡した後に警察を辞め、大きな不動産の地主となっていた。次長の追及に不快感を表すA。

2011年。ジェファンの事件のおかげでか、ノはようやく国外逃亡のめどがつく。ノはしつこく自分を追う次長をなんとか黙らせようと弁護士を通して金塊をちらつかせ誘惑するが、逆にその弁護士は罪に問われてしまう。たまらず本当は弁護士ではなく、金で雇われた劇団員だと白状する。

ノの隠し金塊を狙うソンは長い間ノの元で共に働いて、今はキム議員の秘書に戻っていたパクから情報を得、ノの逃亡情報を次長に伝える。次長は今度こそノを逃すまいとAと共に現地に向かうが、その途中なんとAの妻子がノの一味らしき人物に拉致された写真が送られてくる。「妻子を殺す」という脅し文句に震え、嘆きもがくA。次長は苦渋の選択の末にノの脅しに屈してしまう。実はこれもAがノに買収されて打った小芝居だった。

2023年。病床で目覚めたダジョンはジェファンが死ぬとは知らなかったとさめざめと泣いた。なぜあの場に向かわせてしまったのか。それだけが悔やまれると。ジェファンをあそこに行くように指示してきたのはキム議員であり、彼はダジョンの支持者でもあったと打ち明ける。

ダジョンの回復の一報を受けて、面会しに来たドハン。ドハンを出迎えたのは一家離散してしまったダジョンの家族の代わりに看護をしていた、ナヨンら被害者会の人々。彼らを追い出して事情聴取を始めたその時、ダジョンに異変が起きる。今の今まで穏やかだったのに、突然苦しみ始めて意識を失ってしまう。

暗い夜道を車で駆ける次長。暗闇の中で事故で停車しているらしい車をみつけ、救助のために近づいて行く。ドアを叩いても反応しない運転手。次長の背後から一台の車が通り過ぎたかと思うと停車する。降りて来た人物は目出し帽を被っている。次長は懐から拳銃を出して、その人物と同乗者に帽子を取るように命じる。

あちこちをかき回していれば、彼らが現れるだろう。思ったより早かったが、これで次長の思惑通りに見えた。拳銃を突きつけた次長が彼らに集中していたその時、事故車のドアが開いた。気を失っていた人物はおとりだったのだ。。頼りの拳銃も乱闘中に飛ばされ、次長は頭に衝撃を受け失神してしまう。

次長は拉致犯たちに揺り起こされて目を開ける。頭がぼうっとする。ふと手元の方を見ると焼酎の便が数本…。どうやら酒を飲まされたらしい。そして、犯人たちの顔を見て心底意外なうめき声をあげる。彼らは言った。「名誉の死を与える。」そして、拳銃は次長のこめかみに。

ある雪の山中。パトカーのサイレンが鳴り響き、青い顔でかけつけたドハンら強力班の面々は、次長の変わり果てた姿を前に目を覆うばかり。次長の解剖結果は大量のアルコールを摂取し酩酊した上での自殺という見解。しかし、体の数か所に打撲の跡。これは自殺なのか、他殺なのか。一方、その頃、空港に姿を現した人物はまさに…。

第8話感想

次長の元部下Aは詐欺の捜査などいい加減にしておこうと何度も不満をこぼしていました。それも詐欺事件が警察内で軽視され、検挙しても実績にならないという理由のせいで。それでも、次長は信じていたのに、Aはその信頼を裏切っていたのですね。

結局、犯人たちを刺激したせいで次長は殺されてしまいました。監察医いわく、これが偽装なら完璧な自殺偽装だと言わしめるほどの。しかし、犯人は次長の顔見知りで、相当に意外な人物たちなのは確かです。声と口元だけで全く見当がつかない。ダジョンは殺され、手掛かりはなし。ドハンはいったいどうするのでしょうか。



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