花遊記 (ファユギ) 20話(最終回) あらすじと感想

花遊記 (ファユギ)


花遊記 (ファユギ) (화유기)tvN 全20話

「西遊記」をモチーフにした新感覚ファンタジーラブコメディドラマ

 

bluepepperさん

花遊記 (ファユギ) 20話(最終回)あらすじ

オゴンはかろうじて命をとりとめました。体は完全に滅びたのに、心臓を縛っていた緊箍児が、逆に心臓を守る形になって、助かったのです。

体は回復しましたが、オゴンは記憶を失っていました。オゴンは誰とも口をきかず、水簾洞にこもります。時おり、断片的にソンミの記憶が戻り、オゴンはそのたびに心臓が締め付けられるのでした。

須菩提祖師は斉天大聖(オゴン)を天界に復帰させたいのですが、今の状態ではうまくいきそうにありません。そこで、須菩提祖師は冥界からソンミを一日だけ呼び戻すことにしました。緊箍児の主人であるソンミに、緊箍児を外させよう、という計画です。

オゴンは水簾洞でひたすら酒を飲んでいます。そんな中でも、オゴンの脳裏には、断片的にソンミの記憶が浮かび、そのたびにオゴンは心臓が痛みます。そしてこの日、庭にソンミ本人が現れました。

「私が緊箍児の主人だから、私が外してあげる」とソンミはオゴンの緊箍児に手を伸ばしますが、オゴンは受け入れません。オゴンは、ソンミの名前すらも覚えていないのでした。

アサニョはボロボロになって、浮浪者の間に潜り込みます。力を失い、もはや人を食らうことすらできず、かといって死ぬことすらできない体になっていたのです。「うわ!くさい」アサニョの体は、もはや浮浪者にさえ避けられるほど、異臭を放っていました。

カン・デソンはかつての取り巻き達に囲まれ、責められています。酒を飲んで酔いつぶれ、次に目を覚ました時、カン・デソンの手足は縛られ、さるぐつわを噛まされていました。彼はその状態で石棺に入れられ、海に沈められてしまいました。

牛魔王は、マ秘書を連れてハンビッ不動産を訪れます。ソンミの遺言として、不動産会社とそのビルの持ち分を、ハンジュに譲る手続きをするためでした。ハンジュは嬉しさと悲しさでおいおい泣き出します。

用を終えて外に出た牛魔王の目にも涙が光ります。「泣いてるんじゃないぞ。ほこりのせいだ」と言い訳する牛魔王のもとに、季節外れの桜の花びらが降り注ぎます。「ジャウンは花が好きだった。花に生まれ変わったと伝えにきたのかもしれないな」

牛魔王に勧められて、ソンミの部屋に来たオゴンは、ソンミのことを、少しずつ思い出します。「1日しかないから、早く外さなきゃ」とソンミは緊箍児を外そうとしますが、オゴンは応じません。「1日は長いぞ。まだ昼だ。メシにしよう」

2人はトッポッキを食べに行き、順に思い出の場所をまわることにします。

牛魔王は博物商の店を訪ねますが、またしても博物商人はいません。「おばあちゃん探すんなら、来る前にいるかどうか電話してから来れば?」連絡先を交換しようと言う孫の携帯の待ち受け画像は、星が降りそそぐ夜空の画像でした。牛魔王がすべて受け止めようとして、受け止めきれなかった、あの星です。「おばあちゃんがどうしても星に挨拶しろって言うからさ。でもいい写真でしょ?」と笑う孫に、牛魔王は聞きました。「おまえ、名はなんというのだ?」「ホン・ヘアです」

テレビ局ではスタイリストたちが「衣裳部屋がくさい」と騒いでいます。アサニョが入り込んでいたのでした。アサニョは、パルゲに「私を燃やしてほしい」と頼みに来たのです。

パルゲとアサニョは、人のいない公園に移動します。パルゲは、手のひらに青い炎を出しますが、ためらって動けません。アサニョは「プジャの最後の言葉を教えてあげる。『好きでした』って」そう言うと、自ら、パルゲの燃える手を自分の胸に押し付けました。

アサニョは、あっという間に燃えて、消えてしまいました。

あと少しで1日が終わる、というぎりぎりのタイミングで、オゴンはすべてを思い出します。「思い出した。お前の最期の言葉も。緊箍児があってよかったと。愛が残らないから、そう言ったな。俺も同じ思いでおまえに隠していたことがある」

オゴンはそう言って、ソンミの目の前で自ら、緊箍児を外して見せました。「さあ、頼むから聞いてくれ」「私、今でもかわいい?」「ああ。かわいい。愛してるからな」

オゴンは、緊箍児による偽の愛ではなく、本心からソンミを愛していると告げたのでした。

ソンミが消える寸前に、オゴンはソンミに額を寄せ、目を閉じます。オゴンは、自分の目「火眼金晴」をソンミに渡したのです。「おまえを探しに行く。どこで、どんな姿になっていても、見つけるから」

1日が終わり、ソンミは、冥界に帰っていきました。

その後、牛魔王は、何かとホン・ヘアの様子を見に行くようになりました。そして、オゴンは、「冥界にチン・ソンミを迎えに行く」と言い残して去っていました。

オゴンは青いスポーツカーを飛ばしています。「待ってろ。何かあれば俺を呼べ。いつでも駆けつけて守ってやる。愛しているからな」

花遊記 (ファユギ) 20話(最終回)感想

最終話は、しっとり、しんみりするお話でした。

記憶を失ってしまったオゴンは、また、最初のころの、傍若無人な態度に戻っていましたね。人間大嫌いで、自分だけが大事、という妖怪らしい態度に、「そういえば最初の方、こんな感じだったわー」と思い出しました。

途中、ソンミを愛するようになって、オゴンのキャラクターは、妖怪、というよりは、人間っぽくなった気がします。愛する女性のために命を投げうち、愛する女性を悲しませないためにと、緊箍児の秘密も守り通したオゴンでした。

妖怪キャラを取り戻したからには、ソンミを素直に冥界に戻さず、引き留めるか、あるいは、一緒に冥界に乗り込んでひと暴れしそう・・・と思って見ていたのですが、そこは当てが外れましたね。

「おまえがどこでどんな姿になっていても見つける。俺の名を覚えておけ、俺の名を呼べ」と言ってましたよね。てことは、生まれ変わるまで大人しく待ってるつもりかしら?意外と気が長いのね・・・と思っていたら、結局、最後の最後にはオゴンが「冥界にチン・ソンミを迎えに行く」シーンで終わりました。

だったら大人しく帰さずに、最初から、さらって逃げればよかったのに、と思います。

考えてみれば緊箍児は消えても、「俺の名を呼べばいつでも駆けつけて守ってやる」という契約は、永遠に有効なはず。ソンミは、「人間」という弱い足かせが外れて、かえって、よかったのかもしれませんね。

アサニョは綺麗に消え、牛魔王は息子を見つけ、悪者は罰を受け、この一話で、いろんなことが片付きました。また、今後、オゴンは、冥界でひと暴れしそう・・・という余韻も残した最終話に、満足です。

続編、見たいです。または、牛魔王や、マ秘書、オジョン、らをメインに据えたスピンオフ作品でも。

誰を主役にしても、それぞれ、面白そうですよね。どうか続編ができますように!

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