私の解放日誌 13話・14話 あらすじと感想

私の解放日誌


私の解放日誌 나의 해방일지 2022年放送 JTBC土日 全16話

hg@さらんさん

第13話視聴率4.760%

第13話あらすじ

ソウルに戻ったク氏はクラブを取りまとめる社長として、忙しい日々を送る。昼酒を引っかけて24時間酔っているような状態。汚くて恨まれ疎まれる裏方の仕事。昼と夜の区別がつかない生活。華やかなクラブの裏で繰り広げられる不毛な金のやり取り。気分が上がる方法が見つからないク氏は気に入らない後輩を「ヨム・ミジョン」と呼び、やりたいことはなんだと訊ね、願いを叶える。そんな中、賄いの料理人が出したお膳を見て、ミジョンの家の食卓を思い起こす。

ミジョンは社内のデザイン公募展に応募。投票でトップを決める形式で独走状態に入る。嫌味な上司はミジョンの社員登用の機会を遮るような発言を繰り返す。ある日、書類を上司の机に置きに行って、パソコン上で自分の名前で「会いたい」というメッセージが流れるのを目撃するミジョン。そのうち、その上司に社内不倫の噂が流れる。

ジェホに黙って会社を辞めたチャンヒは行く当てがなく、ガンの末期患者であるヒョナの元カレの病室に通い、彼を「兄貴」と呼ぶ。ヒョナは彼と交際中にしょっちゅうチャンヒのことを話題にして、まるで3人で交際しているようだったと。元カレは「ヒョナはチャンヒに気があるはず」と言うが、チャンヒは全く信じようとしない。

翌日もまた父に告白できずにしぶしぶ家を出るチャンヒ。しびれを切らしたギジョンは両親の乗ったトラックに向かってばらしてしまい、トラックは急停車する。が、今日の仕事をこなさねばならずやむを得ず再出発。そろそろと家に逃げ戻ったチャンヒは安堵と共にベッドにもぐりこむ。

これからどうするのかと問い詰めるジェホ。チャンヒはよく頑張ったとギジョンは意外にもかばってくれる。チャンヒはク氏が姿を現さないと怪我してないか、病気してないかと心配していたように、自分に対して「ご苦労だった。しばらく休め。」と言ってくれてもいいではないか。押し黙るジェホ。しんとした空気が流れる。

ジェホはサツマイモの収穫の途中、ふと学生時代のチャンヒを思い出す。たまたま仕事で学校を訪れてみると、体育祭の日だったろうか。ビリのチームのアンカーとしてバトンを受け取ったチャンヒは猛然とダッシュ、一人二人と抜いて行く。そして、とうとう一番でゴールしたのだ。何事にも寡黙なジェホが思わず感極まったものだ。

チャンヒは両親の手伝いに顔を出すと、隣の畑の家族が大きなサツマイモに歓喜して大騒ぎ。彼らはジェホらのやせた芋と比較して「勝った」と口に出す。黙々と芋を収穫しての帰り道、後ろから来たあの家族の高級車にあおられる。さんざんクラクションを鳴らした挙句、ジェホらのトラックを追い越して行く。

ジェホは柄にもなく、アクセルを踏んで加速。高級車を抜き返すが、向こうの方が性能は上。すぐに追い越され、しかも距離を大きく開けられる。ジェホはすかさず脇道の農道に入って疾走する。チャンヒは歓声を上げてけしかける。「アクセルを踏んでー!」しかし、トラックは路肩から田んぼに転落。傾いたトラックからやっと脱出する。

ミジョン母は怒りが天を突き、農作業を手伝うのは限界だと宣言する。365日休みもなく仕事をした上にこんなことがあってもご飯を作らなくてはならない身の上を嘆き、いつしか通えなくなった教会に再び通うと決意する。ミジョン母の怒りには勝てず、農地を手放すことに。

ギジョンはテフンに会うために堂々とギョンスクの店に通うように。ユリムと親しくなりたいが、その幼心を慮るとなかなか声をかけることができない。勇気をもって声をかけても返る答えはなし。にらんでくるギョンソンのことはもはや怖くない。

ギジョンの交際相手が気になって仕方ないミジョン母。顔を見るだけと、テフンとギジョンのデートをこっそり見学する。好男子のテフンにニコニコ顔の母はついに黙っていられず、ギジョンは赤面してしまう。ところが、ご機嫌で立ち寄った市場でミジョンが泣いた話を聞いてやけに切なくなる。家に戻りいつものようにご飯の支度をし、ちょっとだけ休むはずが帰らぬ人になる。

秋が過ぎ、冬が来て、春が訪れ、夏が過ぎ、再び秋が来た頃。ク氏はとうとう電車に乗り、タンミ駅にやって来た。ミジョンの帰りを駅前でじっと待つが、終電が終わっても来なかった。仕方なく家の前まで来てしばらく佇んでいると女性が出てきた。ミジョンではなくミジョン母でも知っている誰でもなかった。その人はジェホを「あなた」と呼んだ。

ジェホはク氏を家に招き入れて、ミジョン母が亡くなったこと、そして、子供たちがソウルに居を移したことを伝える。ク氏は元の自宅の縁台に座ってミジョンの電話番号が書かれたメモをみつめ…。

第13話感想

「もうこれ以上できない!」と宣言して、畑仕事から解放されるはずだったミジョンたちの母が亡くなってしまいました。ホントに突然に。3人も子供を生んで育てあげて、働いて働いて。そして亡くなってしまいました。これが本当の解放とでもいうのでしょうか。

ク氏は荒んだ生活の中、食事もとらずにアルコールばかり飲んでいる日々で。今度は焼酎ではなく、とんでもなく高価なお酒。ウィスキーやスコッチなど強いお酒ばかり。家の中にはそんなお酒の空瓶たちが並んでいます。前よりもっと生きる気概がないのが目に見えています。

チャンヒは仕事を辞めてしまいましたが、なかなかジェホに言えずに悩んでいました。それで行くところがヒョナの元カレの病室とは。元カレの言う通り、ヒョナとチャンヒの関係はなぜだかク氏とミジョンの関係にも似て、互いに助け合ったり、あがめ合う関係だということが見えてきます。

第14話視聴率6.073%

第14話あらすじ

母の葬式ではジェホは呆然、三兄妹は涙が尽きることなく。叔母の慟哭だけが斎場の中で響き渡る。妻がゆっくりと煙になっていくのを涙ぐんで眺めるジェホ。チャンヒは母が燃えていく焼却炉を見守りながら、ヒョナに「結婚しよう。」と口走る。

ジェホ一家は骨壺を家の仮の祭壇に据える。家の中は母が亡くなった時のまま。釜の中には焦げ付いたご飯がそのまま、洗濯物もその時のまま。焦げたご飯を外のごみ箱に捨てて来たミジョンは、玄関に脱いだままの母の長靴をそっと靴箱にしまう。ギジョンは洗濯物の中の母のシャツに顔を埋めて涙をこぼす。

ミジョンは葬式以来泣くことはないけれど、いつもリビングにある骨壺の前に座って過ごし、時折壺のふたを開けてみたりして母を偲ぶ。ギジョンは事あるごとに涙ぐみ、チャンヒはジェホの仕事を手伝いながら過ごす。

「母は過労死したの。」ジェホが叔母の借金の保証人になったせいで借金を背負い込み、それ以来ずっと苦労し通しだった。それを思うと、気持ちのない善意を押し付けて来る叔母が憎くてたまらないギジョン。今度叔母に金を貸したら、母娘の縁を切ることも辞さないとジェホに迫る。母に聞こえるかとミジョンはそっと骨壺のふたを確かめる。

チャンヒは久しぶりにドファンとジョンフンと酒を飲みながら、人の運命の不思議さを語り合う。まるでタイミングを合わせたかのように、恋人を見つけたギジョン。ジェホを1人きりにしないために仕事を辞めたような自分。それもこれも我知らずとも、魂が悟っているのだと結論付ける。

チャンヒの横でドファンはギターを奏でて唄い始め、静かな町に静かに流れるレクイエム。焼却場で受け取った母の人工関節をそっと小高い丘の上に埋めるチャンヒ。いつでも自分たちを見守れるように。

テフンが車で送ってくれるので、久しぶりにギョンスクの店を訪れたギジョン。何も言わず抱きしめてくれるギョンスクの温かさに涙ぐむ。目に涙を湛えビールを口にして、独り言のように心情を語る。「大人もお母さんがいなくなると悲しいの?」初めてユリムが声をかける。「私がお母さんになってあげる。」思わずテフンにプロポーズするギジョン、受け入れるテフン。

嫌味な上司が浮気相手に自分の名前を登録して連絡し合っていると気づいていたミジョン。ある日、上司の妻から電話がかかって来る。ミジョンは妻に自分の登録名には(契約社員)と付いていると教え、異変に気づいた上司は相手の女とのメッセージを削除して保身に走る。上司の呼び出しに応じないミジョンに女が鎌をかけて来る。母の葬式中にいちゃつく2人が許せなかったミジョンは、女をカバンで殴り殴られ問題を起こす。社内調査で2人は口裏を合わせて否定、ミジョンの正社員審査に影を落とすことに。

人間不信に陥ったミジョンは、元ク氏宅の縁台でタバコに火を点けようとする。その瞬間、頭の上にいがぐりが落ちて来て転がる。なぜだかそれがク氏のように思えてならない。あるべきでない場所であるべきでないものが「自分はここにいる。」と主張しているかのよう。1年後、奇しくも同じ場所でク氏がミジョンを恋しがるとは夢にも思わず。

チャンヒはおそらくク氏と別れた頃、ミジョンが泣いていたと市場で聞き込む。その日、ミジョンが元カレにお金を借り逃げされたことがギジョンにばれて泣き出してしまう。間に入ったチャンヒの「困った時に助け合う家族じゃなかったろ」という言葉に衝撃を受けるジェホ。ミジョンの為にあの駐車場にク氏を探しに行ってみても会えずじまいのチャンヒ。

ヒョナはチャンヒの「プロポーズを受ける」と電話して来つつ、隣にいる元カレが電話を代わる。見定めた納骨堂にミジョン母も入れろ、一緒のところにいたいと。チャンヒが母に会いに来たら、ついでに自分にも会いに来てほしいと。「元気を出せ。」そう言いながら。

ジェホは自らが家族を支えて来たのではなく、家族が自分を支えて来たことを思い知って落ち込む。チャンヒは家族がもっと親しくなるためと車を入手して4人で海に出かける。ミジョンが生まれて以来、家族で出かけたことがなかった海。それぞれが少しづつ歩み寄る空気が生まれ「大好きだよ、父さん。」笑いかけるチャンヒに気恥ずかし気なジェホ。

ーーー不自由そうな手でミジョンの新しい電話番号を書いたジェホは「元気に暮らしているんだろ?」と問いかけた。その時のことを思い浮かべるとなぜか涙が滲んでくるク氏は思い切ってミジョンに電話をかける。

久しぶりに会ったミジョンとク氏。お互いに少し変わった風貌と気恥ずかしさでいっぱいで目を合わせられない。たどたどしい会話の末にミジョンに「会いたかった。」と…。

第14話感想

「ミジョンは泣くのにも勇気が必要な子」だと言うヒョナの言葉に、自分もミジョンのことを理解していなかったのに気づくチャンヒなんですね。だから、ギジョンが借金のことでミジョンを責めるのを防いでくれたんでしょう。そして、ク氏を探しに行ったけど、会えなかったのです。忙しいからね、ク氏。

ジェホの回想で語られた母の死後の生活でしたが、なぜ3人がソウルに行ってしまったのかがまだ描かれていません。ミジョンはサンポ市での生活がいいと言っていたのに、なぜ家を出てしまったのか。ジェホはその後病気をしたのか、半身が不自由な感じに見えるのになぜか再婚しているし。

久しぶりにあったミジョンはソウルに住んで、垢抜けた感じのファッションとメイクになっていますね。可愛い!久しぶりの再会で恥ずかしくもあり、うれしくもある2人の姿。ふふって笑ったミジョン。初めての笑い声のような?! ここからまたひと波乱ありそうです。

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