ライフ・オン・マーズ 11話・12話 あらすじと感想

ライフ・オン・マーズ


ライフ・オン・マーズ   라이프 온 마스 全16話

第11話視聴率3.893%

 

onwardさんの感想より

第11話 あらすじ

ヤン・ギルスの遺体が霊安室から運び出されるのを見守る警官達。テジュは報告書の作成を買って出ます。快く思わないメンバー達。

電話に出てみると、「声」がテジュに向かって、「目標を達成しなくてはいけない。問題は内部にある。その解決方法が解ったら君は帰れるよ。」と告げます。テジュは新しい観点から、メンバーのことを調べ始めます。

真実の追及に容赦ないテジュは、自分のチームメンバーを犯罪者のごとくに尋問し、ヨンギ達から反感を買います。そして出来上がった報告書はキュンセの元に。何が書いてあるのか、メンバーは誰も知りません。

退職処分が決定したヨンギが署に乗り込んできて、面白がる警官たちの前でテジュと取っ組み合い寸前に。一部始終を面白そうに眺め、ニヤッとする制服警官が一人…

署内でのけ者扱いされるテジュ。ナヨンとの関係もぎくしゃくし、ナヨンがテジュに失望したことは明らかでした。そんなテジュに敬礼し、テジュの行動を支持する、と言った警官がいました。名前はイ・スンホ。

テジュがバーで飲んでいると、ドンチョルとヨンギが入ってきます。テジュの顔にパンチを食らわすヨンギ。署に帰ったテジュは、ナヨンの手助けで署内の容疑者を25人に絞りますが、イ・スンホはその中に含まれていません。

ギルス尋問の録音テープが無くなっていることに気づき、血眼になって探すドンチョルとテジュ。外が騒がしくなり、酔ったヨンギがテープを振りながら現れます。ヨンギのキャリアよりテープの方が重要だという一言を聞いて、叫びながら出て行くヨンギ。ヨンギを車で追うドンチョル、テジュとナムシク。「いやぁ、ハリウッド俳優並みだな!」。なんと全てが容疑者をおびき寄せる演技だった!!

ヨンギの合図で車を止めて待機する3人。やっと連絡が入ったと思いきや、ヨンギは容疑者に襲われて倒れており、テジュは容疑者を追いますが取り逃がしてしまいます。それでも容疑者の血液採取には成功し、鑑定へ。結果、イ・スンホ同様B型で、レンサ球菌も見つかります。レンサ球菌は肺炎や喘息を引き起こすことで知られる菌…

スンホの家に急行したドンチョル達は、警察官スンホが「イ・スンホ」の身分証明を偽装していたことを突き止めます。

ナヨンと市役所で6時に待ち合わせていることを思い出したテジュ。偽スンホはその予定を立ち聞きしたに違いない。テジュがサマータイムを知らなかったせいで、時計は既に7時を回っています。ナヨンが危ない、と市役所に急ぐ刑事達。しかし、時すでに遅く、ナヨンは連れ去られた後でした。

自分を責めるテジュ。状況は、2018年に元婚約者チョン・ソヒョンが誘拐された時とあまりにも似ていました。丘にある家に監禁されている、と確信を持つテジュ。2018年と同じ、ドアに十字架が掛かった家を探して走り回る彼の脳裏に、ミンソクを追って走ったシーンが蘇ります…

第11話 感想

9-10話で、チームの一員になった、と喜んで書いたばかりなのに、11話のテジュは、以前の彼に戻ってしまいました。事実のみを容赦なく追求し、原則を絶対に曲げない。ソウルからかかってきた電話の「声」に影響された事は明らかですし、父親の死も大きな影を落としているでしょう。父を殺した犯人の逮捕に集中するあまり、少し丸くなった彼の性格がまた尖ってしまい、矛先がヨンギに向けられました。「復讐に目がくらむ」までは行かなくとも、犯人に対する思いが、テジュの判断力を曇らせています。だからこそ、あんなにいつもは油断がないテジュが、イ・スンホに対して無防備だったのです。知らない人間の前で予定を喋るなんて、今までの彼なら考えられません。

せっかくここまで信用を築いたのに、チーム全員に背を向けられたテジュ。以前なら怒って怒鳴っていたに違いないドンチョルが見せた失望感。テジュにはとても応えたと思います。でも、彼が軌道修正したら、その彼のことをすぐに許したチームは素晴らしい。バーのシーンで映ったドンチョルの背中に、上司としての度量の広さを感じました。それと、ヨンギって本当は「いい奴」なんですね!

不思議なのは、2018年時系列でソヒョンが監禁された場所はソウルなのに、今ナヨンを探して走りまわっている場所の景観が、あの時と同じだと言う事です。テジュの幻想?夢?こだわりすぎ?

毎回感心させられるストーリー構成ですが、今回、ソウルオリンピック以後廃止になったサマータイムを事件と関連付けたところがうまいと思いました。

第12話視聴率4.834%

onwardさんの感想より

第12話 あらすじ

ナヨンが誘拐され、取り乱すテジュ。無闇に探しても仕方がない、とドンチョルに言い含められ、仕方なく署に帰ると、「イ・スンホ」名義で登録された車は無いことと、「偽スンホ」がピストルを所持している事が判ります。事件を知り、自宅でじっとしていられないヨンギが署にやってきます。

テジュは、ナヨンの警察手帳をパラパラと捲り、ページの間に自分の写真が挟まっているのを見つけます。

再度市役所へ向かったテジュは、ナヨンが地区調整で候補に上がった町名を調べていた事が分かります。リストを見ると…2018年の町名ソンイルドンもそのひとつ。ナヨンはここに居る!

助け出されたナヨンの赤いマニキュアに気づくテジュ。「ミンソク、あの子が塗ったんです。」とナヨン。署でミンソクに質問をしたナヨンは、”偽スンホ”の本名が、キム・ヒュンソクで、ミンソクの実兄である事を突き止めます。テジュとナヨンは、ヒュンソクの通話記録を調べ、警察や孤児院以外に、病院、福祉センター、バーやモーテルに電話していたことを発見します。

夜、テレビ番組「主任警部」の男がテジュに話しかけます。犯人を探しているのか、それとも復讐をしたいのか。ヒュンソクを気の毒だと思っているなら、君は優し過ぎる、と。

次の日、ゴ・ヨンスクが2年前ハンボク福祉センターに勤務していたことが解ります。

キム・キュンセの命令で事件現場へ向かった4人。被害者の同僚が、最後に被害者と話したとき「プリティー」に会いに行くと言っていた、と証言します。以前、署に現れた青年ユンスが、ヒョンソクを見て、「あ、プリティーだ!」と言った事を思い出したテジュは、精神病院にユンスを訪ね、プリティーがヒョンソクである事と、ハンボク福祉センターで、2人がゴ・ヨンスクから虐待されていた事を確認します。

ハンボク福祉センターを訪ねた刑事達は、警備員に追い返されます。センターは、オリンピック準備の名目で行われた「取り締まり」で捕まった浮浪者の収容所と化していたのです。

ヒョンソクがセンターの理事長を狙っているという情報を掴み、学会が開かれるホテルへ急行する警官達。サウナでヒュンソクを見つけるも、その時キュンセが現れ、ヒュンソクは理事長を狙撃して逃走します。

橋の上に乗り捨てられている車が見つかり、ドンチョル達は、別れて追跡を開始。ヒュンソクを追うテジュの追跡シーンは、2018年にミンソクを追った時と同じ展開に。幸い、今回は銃弾が逸れます。ヒュンソクが、ソウルからの電話の主を知っていることに驚き、問い詰めるテジュ。相手の言葉を信用するな、と言うヒュンソク。その時銃声が…キュンセがヒュンソクを撃ったのでした。欄干を超えて河に落ちるヒュンソク…一瞬の判断で、一緒に落ちるテジュ…ドンチョルやスンギの叫び声…平らになる心電図の音…

第12話 感想

たった1時間のドラマに、なんと沢山のディテールが詰まっている事か!ヒョンソクとミンソクを巡って、私たちは知らないことがない位情報を与えられました。姉の死。取り締まりによるミンソクの孤児院送り。浮浪者扱い。ハンボクセンターでの虐待。これでもか、という逆境に投げ込まれた2人の生い立ちを見ると、殺人犯でありながらも、2人がとても気の毒に思えてきます。今後、デジュが、何らかの方法で彼らを助ける展開になったら、ドラマの構想としては面白い気がしますが、それはあり得ないでしょうね。(このドラマの本筋から外れてしまいます。)

それにしても、テジュがナヨンを直ぐに救出できたのは、本当に良かったと思います。ドラマの中の彼女の存在は大きい。例えば、人質が長引いた設定で、彼女が画面に登場しなかったら、ストーリーは少なからず寂しいものになったと思うのです。ナヨンも男性刑事達も本当に成長しました。彼女がお茶汲みと走り使いばかりしていた前半と違って、彼らは今や、インソン西警察署のゴールデン・チームです。

ゴ・ヨンスクの謎が解けて、被害者全員の殺害動機が判明しました。これからは、なぜミンソクがマニキュア連続殺人犯になったか、そして、共犯者は誰なのかが焦点です。ソウルから電話かけてきた人物は誰なのか。なぜヒュンソクはその人物を知っているのか。その人によって、テジュは2018年に戻れるのか…?はたまた、「戻る」と宣言してはいるものの、テジュは本当に今でも2018年に帰りたいのでしょうか。

 

ライフ・オン・マーズ 13話・14話 あらすじと感想

 

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