韓ドラの鬼

ナビレラ 11話・12話(最終回) あらすじと感想



ナビレラ 니빌레라 Nabillera 2021年放送 tvN 全12話

第11話視聴率2.992%

neroさん

第11話あらすじ

家の前で、心配そうにシム・ドクチュル(パク・インファン)の帰りを待つ、妻ヘナム(ナ・ムニ)と末っ子のソングァン。そこへ、長男のソンサンの車に乗ってドクチュルが帰宅。

翌朝、いつものようにランニングへ出掛けたドクチュル。同じくトレーニングを行うホボムに声を掛けたドクチュルは、「幾ら待ったって、完璧に準備が整った瞬間なんて来ない。とりあえず始めて、足りない部分を埋めて行くんだ」と助言します。ラジオから流れる、ウノが書いたドクチュルへ向けたエール。オーディションを翌日に控え、一生懸命レッスンに励むドクチュル。するとイ・チェロク(ソン・ガン)が、そんなドクチュルを明日オーディションが行われる会場へと連れて行きます。

オーディション当日、ドクチュルはいつもより頭が鮮明なことに気付き、思わずガッツポーズ。そんななか、長男のソンサンの会社でトラブルが起きたとの記事が。ソンサンを心配したドクチュルは、会場を抜け出して、ソンサンが働く銀行へと向かいます。手にした紙袋を渡し、再び会場へと戻るドクチュル。紙袋の中に入っていたのは、幼い頃ずっと欲しくても欲しいと言うことが出来なかった、新しい野球グローブでした。

会場へ戻ったドクチュルは、完璧なバレエを披露、見事舞台へ立つ権利を勝ち取ります!買い物に出掛けていたヘナムは、合格を知らせるドクチュルからのメールを見て、歓喜。一方、ドクチュルに背中を押されたソンサンは、退社を決意します。

公演までの間、バレエ団で団員らと一緒に練習することになったドクチュル。誰もいないスタジオで自主練を行うチェロクのもとへ、ソンサンが現れます。ドクチュルならバレエ団に居ると説明するチェロクに、改めて礼を言うソンサン。

ドクチュルから「白鳥の湖」を踊りたいと聞いたスンジュは、考えた末、ふと何かを思いつきます。翌朝、ドクチュルとチェロクを呼び出すと、「2人で一緒に舞台に立ってみてはどうか」と提案するスンジュ。チェロクは快くOKしますが、ドクチュルはコンクールに支障を来たすのではと躊躇います。しかし、チェロクの説得により、一緒に舞台に立つと決めるドクチュル。その日から、ドクチュルとチェロクの二人三脚の練習がスタートします。

公演のチケットを受け取ったドクチュルは、家族にそれを報告。同じくチェロクも、チケットを持って父ムヨンに会いに行きます。「絶対に見に来て欲しい」と正直に想いを伝えるチェロクに、少し驚きながらも嬉しそうなムヨン。一緒に居てやれなくですまなかったと謝るムヨンでしたが、「これからずっと、隣に居てくれればいい」とチェロクは言います。

スタジオを後にしたドクチュルは、いつも通り家の前でチェロクにメールを送信。ふと顔を上げると、チカチカと点滅する街灯… すると、街灯の明かりがふっと消え、その瞬間、ドクチュルは自分が今どこで何をしているのかわからなくなってしまいます。しばらくして、家の前にパトカーが停まっているのを見て何事かと外へ出たヘナムが、そこに座り込むドクチュルを発見。幸い、ドクチュルはヘナムを見てすぐに正気に戻りました。ヘナムに連れられ家のなかへ入ったドクチュルは、自らの病気について告白。「すまない、すまない…ヘナム…」と言って涙を流すドクチュルに、ヘナムは優しく「大丈夫」と声を掛けます。

公演当日、珍しく寝坊するドクチュルを起こしに行くヘナム。しかし、目を覚ましたドクチュルは、目の前に佇むヘナムを見て、「誰ですか?」と一言…

第11話感想

公演を目前に控え、妻ヘナムのことすらわからなくなってしまったドクチュル。さすがに、こんなにも早く病気が進行するとは… 果たして、ドクチュルは無事に舞台に立つことが出来るのでしょうか。

段々と記憶が曖昧になっていくドクチュルを、必死に支えようとする家族。特に何十年も連れ添ったヘナムの愛が、深く胸に響きます。今度こそは泣かないぞ、と思いながらも、またしても号泣。11話の冒頭で、父親の面倒を誰が見るかと話し合いを行う兄弟の姿が。最初に名乗り出たのは長男のソンサンでした。しかし、共働きのソンサン夫婦を心配した長女のソンスクが、自分たちが引き取ると言い… そんななか、「おじいちゃんの意見は?どこで暮らすかは、おじいちゃんが決めることでしょ」とウノ。ウノのこの一言が、とても印象的でした。

実際、認知症を患う家族を抱えた時、誰もが施設に預けようという決断を下しがちなこの世の中。こんな風に、家族が一丸となって今後のことを話し合ってくれるなんて… ドクチュルは本当に幸せ者ですね。

そして、チェロクと父ムヨンの関係も、だいぶ修復されたようでこれまた良かった。チェロクに怪我を負わせたのがホボムだと明かしたセジョンの言葉が、神の一手となりました。チェロクの周囲の人々も、皆人間味があって素敵です。

次回はついに最終回。どんなエンディングとなるのか、期待が高まります!

第12話視聴率3.679%

neroさん

第12話(最終回)あらすじ

公演当日に目を覚ましたドクチュルは、目の前に立つヘナムが誰かさえ、わからなくなってしまいました。これに愕然とするヘナム。ソングァンが部屋に駆け付けるも、これまた誰かわからないドクチュル… 慌てて病院へ連れて行くと、幸い他の症状がないことから、ひとまず様子を見ることに。公演は絶望的だと話すソングァンでしたが、ヘナムは簡単には諦めません。

スタジオへドクチュルを連れて行くヘナム。すると、「ここでバレエをしたんだ」と少しずつ、ドクチュルの記憶が蘇ります。しかし、振り付けが思い出せないと頭を抱えるドクチュル。結局、会場へ向かったドクチュルは、スンジュに正直に病気について明かします。

誰もが公演は無理だと考えますが、チェロクだけは違いました。「約束したじゃないですか、もう二度と手を離さないって。よく聞いて下さい、完璧じゃなくても身体が覚えているはずです。僕を信じて下さい」初めは反対していたものの、チェロクの熱意に負け、ついにスンジュもGOサインを出します。

控え室で、舞台衣装に着替えた2人。するとチェロクは、ドクチュルにバレエシューズをプレゼントします。客席には、ドクチュルの家族、チェロクの父ムヨン、そしてホボムの姿もありました。

舞台袖に案内されたドクチュルは、緊張した面持ちでステージ上を見つめます。そんなドクチュルに、「ここは?」「公演場」「好きなものは?」「バレエ」「一番好きな演目は?」「白鳥の湖。」と質問するチェロク。そしてチェロクは、絶対に出来るはずだと励まします。舞台を挟んで、両サイドにスタンバイするドクチュルとチェロク。ついに2人の番がやってきます。

舞台に登場した2人は、順調なスタートを切ります。しかし、音楽の途中で次の動作がわからなくなり、止まってしまうドクチュル。すかさずチェロクがカバーすると、ドクチュルの脳裏にこれまでのバレエの練習風景が流れます。その瞬間、再び踊り始めるドクチュル!

ベッドの上で目を覚ましたドクチュルは、それが夢ではなく現実だったと気付き、涙を流します。公演成功を祝い、ドクチュルの家に集まった家族たち。すると皆を前に、ドクチュルは話があると言います。「施設に入ることにした。もう手続きも済ませた」と語るドクチュルの言葉に、それぞれの目からは涙が。ドクチュルが部屋に一人でいると、そこにやってきたのは長女ソンスク。「父さんは雨の日は必ず、学校まで迎えに来てくれた。私も子供が出来たら、父さんみたいにしなきゃと思ってた。でも今考えると、良かったと思う。私が父さんにしてもらったことを、子供じゃなく、父さんに返せってことなんだって。父さんが言葉を忘れたら、私が言葉を教えてあげる。だから施設に入るなんて言わないで」

翌日、ドクチュルはいつものように、チェロクにモーニングコールを入れます。バレエのレッスンは終わったものの、これからはマネージャーとして、チェロクのサポートをするとドクチュル。チェロクがコンクールに出場する為、出国する日。空港には、ウノと一緒に見送りに来たドクチュルの姿。歩き去るチェロクを呼び止めると、「チェロクのこと、忘れないようにしないと」とチェロクを抱きしめるドクチュル。チェロクの目からも涙が溢れ出します。

3年後、海外で活躍するチェロクが帰国。ドクチュルはすっかり家族のことも忘れてしまいましたが、踏切の前で挨拶するチェロクを見て、「羽ばたいたか?」と声を掛けます。そして、チェロクと同じようにポーズを決めるドクチュル。

第12話(最終回)感想

心温まるエンディング!

病気の進行を止めることは出来なかったものの、最後のポーズを決めるドクチュルの姿に胸がジーンとなりました。「チェロクのことは忘れない」と言っていたドクチュル。本当に、その約束を守ったドクチュルに感動の嵐。最初から最後まで、チェロクとドクチュルの間に流れる温かい雰囲気がとても心地よかったです。

また、これまでどちらかというと活躍シーンのなかった長女ソンスクにも感動。ソンスクは実は子供が出来ずに、もう子供は諦めると宣言していました。そんなソンスクの言葉だからこそ、ドクチュルにも深く響いたのでしょう。そして、家族と一緒に過ごすことに決めたドクチュルが、相変わらず郵便配達をする姿にもほっこり。

正直、1話を見るまではそこまで期待をしていませんでした。同名コミックが原作ということもあり、下手にコメディチックに描かれるのでは?と言った不安も。しかし、全くそんなことはなく。バレエに対して一途に想いを寄せるハラボジ(ドクチュル)と、紆余曲折しながらも成長していくチェロクの姿に、勇気が貰えました。

このドラマを見て、年齢や経験など関係なく、何かに必死になることのすばらしさを改めて痛感。夢と現実の間で悩むすべての人々へ、是非とも見てもらいたい作品です。

何といっても、ドクチュルを演じたパク・インファンが素敵!本当にパク・インファンのハラボジ役は、適役だったと思います。まさに幾つになっても、不可能はないことを証明したのではないでしょうか。

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